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重賞戦線で活躍したアドマイヤフジ、故郷に帰る

  • 2013年12月17日(火) 18時00分
第二のストーリー

2006年日経新春杯優勝時




※この記事は2013年5月1日にニュースで掲載いたしました

 2011年3月11日に起きた東日本大震災では、引退した元競走馬たちも数多く被災している。その中には、日経新春杯や中山金杯2連覇を果たしたアドマイヤフジがいた。

 震災当時、南相馬で過ごしていた同馬の安否を心配した一人の女性が、南相馬近辺の牧場や乗馬施設に電話をかけて行方を捜した。彼女は現役時代から、ずっとアドマイヤフジを応援してきた熱心なファンだった。仕事の合間を縫って、必死に安否確認をした結果、無事であることが判明する。

 その後もアドマイヤフジと関わりを続けてきたその女性は、2012年、ついに同馬を買い取った。そして「フジが一番リラックスして幸せに暮らせる環境を」と、生まれ故郷の北海道・辻牧場に預託することとなった。

 アドマイヤフジは、自身の誕生日である3月1日に北海道に向けて本州を出発し、3月2日に生まれ故郷の浦河町・辻牧場に到着した。牧場関係者も、アドマイヤフジの帰還をとても喜んだという。

第二のストーリー

生まれ故郷で余生を過ごすアドマイヤフジ(撮影:Extra-Low)


 東日本大震災で被災するなど、激動の日々を経験してきたアドマイヤフジ。「ただ穏やかに、フジらしく元気に過ごしてほしい」というのが女性オーナーの唯一の願いだ。その願い通り、故郷の北の大地の澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込んだアドマイヤフジは、今、穏やかな日々を満喫している。(取材:佐々木祥恵)

■アドマイヤフジのFacebook>>こちら<<
アドマイヤフジの近影や近況がわかります!

※見学等のお問い合わせは、牧場ではなく「競走馬のふるさと案内所 日高案内所」0146-43-2121(電話)まで、お願い致します。

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北海道旭川市出身。少女マンガ「ロリィの青春」で乗馬に憧れ、テンポイント骨折のニュースを偶然目にして競馬の世界に引き込まれる。大学卒業後、流転の末に1998年優駿エッセイ賞で次席に入賞。これを機にライター業に転身。以来スポーツ紙、競馬雑誌、クラブ法人会報誌等で執筆。netkeiba.comでは、美浦トレセンニュース等を担当。念願叶って以前から関心があった引退馬の余生について、当コラムで連載中。

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