有馬記念、ステイゴールド2強の一角を崩すとすればこの種牡馬
◆すでに真冬なみに力を要する馬場となっている中山
今朝(12月19日)の読売新聞に、「オルフェーヴルの初年度の種付料が600万円」と報じられていた。ディープインパクトの初年度は1200万円だった。それに比べると600万円は安い。
しかし、今はサンデー系の成功種牡馬がだぶついている。競馬界も不況で、高額の種付料を工面できる生産者、馬主は一握りしかいない。それに名馬といえども種牡馬としては未知数。この600万円は妥当な金額のように思う。
産駒を競馬場に送り出して実績を重ね、自力で種付料を上げればいい。父ステイゴールド×母の父メジロマックイーンという叩き上げ血統には、そのほうが似合っている。
今週はそのオルフェーヴルが引退する有馬記念。例年、この時期になると芝の根つきが休眠状態となり、雨が降らなくても馬場が荒れて力を要する。今年は寒さが早く訪れたせいで、すでに中山は真冬なみのパワー競馬に変身している。先週も、東京のスピード競馬で好走した馬が、人気になって凡走するシーンが目についた。
現役の種牡馬で、こうしたパワーを要する馬場に強いのがステイゴールドだ。過去、有馬記念の優勝馬が3頭。昨年などゴールドシップ、オーシャンブルーのワンツーで決まった。阪神大賞典で大逸走したシーンが頭をよぎるが、素直にオルフェーヴルから買うことにしよう。
相手は同じ血統構成のゴールドシップ。ただ絶好調のムーアが乗ってくるだけに、馬券的には妙味がない。ステイゴールドに次いで荒れた馬場に強いのが、キングカメハメハ、ハーツクライ、ゼンノロブロイ。2強の一角を崩すとすれば、この3頭の種牡馬か。トゥザグローリー、ラブリーデイ、ルルーシュらを穴に狙ってみる。
もう1頭、ダノンバラードはディープインパクト産駒だが、母系は世界でも一級レベル。こちらの影響を強く受けてパワータイプに出ている。今夏、馬場が荒れた宝塚記念で先行して2着に粘った。その再現も想定しておきたい。