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マツリダゴッホとかぶるヴェルデグリーンの走りっぷり/トレセン発秘話

  • 2013年12月19日(木) 18時00分


◆期待を持たせるオールカマーの勝ちっぷり

 先週土曜(14日)のこと。朝日杯FSの前日取材を終えた宴会野郎が南スタンドで朝食を取っていると、手塚厩舎の平塚助手がトレードマークのサングラスをかけてやって来た。

「小腹が減ったし、体も温めに来た」と彼も並んでそばを注文。酒を飲まねば寡黙なタイプだが、お互い無言で食すのも居心地が悪い。“GIは甘くない”のトーンを貫いてきた彼に一応、アジアエクスプレスの芝適性を再び尋ねてみると…。ひょうひょうとした普段とは一転、想定外のファイティングポーズが飛び出した。

「この前、アジアエクスプレスを解説する声がテレビから流れてきてね。興味をもって耳を傾けていたら“芝はダメ。ダート路線を順調に進めばいい種牡馬になるでしょう”シャンシャンだって。余計なお世話だっつーの。ここは意地を見せないとアカンやろ?」

 反骨心を馬が察したわけではなかろうが、“甘くない”はずの翌15日のGIは1馬身1/4差の完勝。手塚厩舎の「名前がアから始まる馬は走る」伝説も、アルフレードに続く2年ぶりの朝日杯Vで継承されたのだから…。まさに「競馬はやってみなけりゃ分からない」である。

 となればオルフェーヴルの引退興行に映る今年の有馬記念も、人知を超えた結末があって不思議ない。宴会野郎がマークする一頭は、07年優勝馬マツリダゴッホとイメージがかぶるヴェルデグリーン。グランプリ初挑戦までに中山4勝。加えて同年オールカマーV→天皇賞完敗からの参戦ローテも同じだが、調教パートナーの津曲助手が期待する点は2走前に見せた中山のレースぶりだ。

「3、4角で外から仕掛けると勝てないのが中山のセオリーだけど、この馬は勝負どころでスーッと外から上がってその勢いで直線も伸びてくる。よほどコース形態が合うんだろう」

 その走りっぷりはまさにマツリダゴッホとうり二つ。当時同様“何とヴェルデグリーンです”のアナウンスも夢ではない?

(美浦の宴会野郎・山村隆司)

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