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新馬戦線異状あり!(辻三蔵)

  • 2014年01月14日(火) 18時00分


◆新馬戦の勝負気配を見抜くには?

 1回中山1、2週目の3歳新馬戦は空前の出馬ラッシュ。正月競馬の1月5日には中山3Rダ1200m戦で30頭(非当選馬15頭)、6日中山5R芝1600m戦では45頭(非当選馬30頭)が大挙出馬投票。13日中山4Rダ1200m戦では大台の50頭(非当選馬34頭)に到達した。

 昨年の同時期と比べると、今年の異常さが良く分かる。昨年は1月5日中山4Rダ1200m戦がフルゲート割れの15頭、1月6日中山6R芝2000m戦が11頭立てだった。ちなみに昨年度、出馬投票頭数が一番多かったのが2月3日東京2Rダ1400m戦の44頭(非当選馬28頭)。昨年より1開催早く、新馬の出馬ラッシュが始まっている。

 しかし、この傾向は先週の3日間開催がピークと思われる。美浦トレセンのゲート試験合格頭数は昨年暮れに行われた12月27日には23頭が合格していたが、1月は3日3頭、4日14頭、8日6頭、9日9頭と激減。新馬戦の出走頭数が少なくなる上に、1月18日から第3場の1回中京開催が始まるので中山開催で騎乗するジョッキーが減少する。

 今年から障害競走は3場開催のときは原則として第3場(ローカル競馬場)で行われるため、障害騎乗騎手は中京競馬場に遠征する。先週までは優先出走権を獲得するために障害騎乗騎手やローカルを主戦場とする若手騎手で出馬投票を行うケースがあったが、今週から新馬戦に騎乗する騎手を確保するのが難しくなる。そのため、新馬戦の出馬投票頭数は落ち着いてくるだろう。

 1月11-13日の中山新馬戦4鞍では前週の新馬戦で非当選になり、優先出走権を獲得していた馬が2勝2着2回と好成績を残していた。勝負気配を見抜くためには除外されることも頭に入れて、有力騎手を確保して出馬投票した馬を狙えばいい。

 1月11日中山芝2000m戦を非当選になったウイングオブハーツ(蛯名騎手)、マリアフィオーレ(横山典騎手)、ヘクターザグレート(戸崎騎手)はリーディング上位騎手を確保して出馬投票している。2週後の1月25日中山6R3歳新馬(芝2000m)に使えば、乗り込み量が増えるので万全の状態で臨める。

 非当選馬の情報はJRAホームページ、レーシングプログラムの出馬表、夕刊紙では『東京スポーツ』の週末の紙面に掲載されているのでマメにチェックすることが必要だ。

▼筆者:辻三蔵
 レーシングライター。元ホースニュース馬」美浦所属トラックマン。

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