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コディーノの8分の7同血ゴールデンフェザー

  • 2014年01月22日(水) 12時00分


ケイブラスト(牡 美浦・杉浦宏昭 父タイキシャトル、母レオソレイユ)
 半兄レオアクティブ(父アドマイヤムーン)は京成杯オータムH(GIII)で1分30秒7という芝1600mの世界レコードを打ち立てた。また、芝1400mでは1分19秒7という持ち時計を持っている。気性的に難しいところがあるので最近は成績的に振わないが、絶対能力は高い。タイキシャトル産駒はNijinskyクロスを持つものが成功しているが、それと相似な血であるStorm Birdが入る配合もメイショウボーラー、レッドスパーダなどが出ており成功している。本馬はこのほかSadler's Wellsが入り、Thatch=Special 4×5も生じる。この配合パターンはダート適性を高める働きがあるので、本馬は芝・ダート兼用のマイラーだろう。

ゴールデンフェザー(牝 美浦・二ノ宮敬宇 父キングカメハメハ、母レディベローナ)
 フェアリーS(GIII)2着のマイネエポナ、その全兄で1000万条件で走ったルシャンベルタンの全妹。「キングカメハメハ×サンデーサイレンス+ハッピートレイルズ」といえばコディーノ(12年東京スポーツ杯2歳S-GIII、12年朝日杯FS-GI・2着、13年皐月賞-GI・3着)と同じ。本馬とコディーノは8分の7同血の関係にある。「キングカメハメハ×サンデーサイレンス」の配合にはいくつかコツがある。そのひとつはHyperionが濃いめであること。本馬の3代母ハッピートレイルズは5代以内にHyperionとSon-in-Lawから成る血を3本抱えており(Forli、Abernant、Aureole)、このファミリーの底力を下支えすると同時に、キングカメハメハと相性のいい配合パターンを構成している。芝向きのマイラーで、姉は道悪の鬼だったので時計の掛かる馬場コンディションでは特に強いはず。

プロミシングアイズ(牡 栗東・矢作芳人 父スペシャルウィーク、母サーガノヴェル)
 母サーガノヴェルはフェアリーS(GIII)とクリスタルC(GIII)を制した早熟のスピード馬。繁殖牝馬としては4頭の産駒を競馬場に送り込んでいるが、初子のアスフォデル(父サクラバクシンオー)は地方未勝利馬、2番子レジスタンス(父クロフネ)と3番子エンドレスノヴェル(父ダンスインザダーク)は中央未勝利馬、4番子イキ(父アグネスタキオン)は1勝馬と、期待ほどの成績を挙げているわけではない。母方の近い世代にDanzigとAlydarを併せ持つスペシャルウィークにはケイコアデージョ(05年新潟2歳S-GIII・5着)がいる。仮に芝でダメならダートでもやれそうな配合なので期待したい。

メイショウネブタ(牡 栗東・中村均 父マツリダゴッホ、母エーピーサルート)
 父マツリダゴッホは有馬記念(GI)など6つの重賞を制した名馬で、現3歳の初年度産駒からウインスプラッシュ(ききょうS-OP)、ウインマーレライ(アスター賞-500万下)、マイネルギャルソン(中京2歳S-OP・3着)など6頭の勝ち馬を送り出している。上記の3頭はいずれも母の父がMr.Prospector系だった。本馬の母エーピーサルートはMr.Prospector 4×3なので配合構成は悪くない。半兄アドマイヤネアルコ(父リンカーン)は3勝馬。兄の父リンカーンよりもマツリダゴッホのほうがスピード値は高く仕上がりも早いので楽しめそうだ。芝向きの中距離タイプだろう。

メイショウロッソ(牝 栗東・松永昌博 父ダイワメジャー、母ブーケドレーヌ)
 ファンタジーS(GIII)5着のニコールバローズ(父ゼンノロブロイ)の4分の3妹で、叔父にピースキーパー(11年アンタレスS-GIII・5着)がいる。「ダイワメジャー×フレンチデピュティ」はガイヤースヴェルト(13年毎日杯-GIII・2着、13年NHKマイルC-GI・5着)、サンブルエミューズ(13年フェアリーS-GIII・3着、13年桜花賞-GI・6着)などが出ている。この2頭の共通点は母方にNever Bendを持っていること。本馬は2代母プリンセスシラオキがNever Bend 3×4なので成功パターンどおりの配合だ。芝向きのマイラーだろう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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