川崎記念にあえていかない不気味2頭/トレセン発秘話
◆ナムラタイタンの大橋師は「こちらなら十分チャンスはある」
交流競走が整備され、いろんなルートを選択することが可能になったダート重賞戦線。日曜の中京で行われる東海Sの3日後には川崎記念が施行される。距離こそ東海S=1800メートル、川崎記念=2100メートルと違えど、同じ左回りで日程もほぼ同じ。1着賞金も東海S=5300万円、川崎記念=6000万円と近く当然ながらダブル登録していた馬が何頭かいた。それぞれの最終的なチョイスは当然ながらしっかりした狙いがあってのものだ。
大橋厩舎のナムラタイタンは川崎記念には行かず、東海Sを選択。同厩舎のニホンピロアワーズが同じ東海Sに本命馬として出走することを考えれば、使い分けする方が得策にみえるが…。
「川崎記念の2100メートルは若干距離が長い。東海Sは去年(2着)早仕掛けをしていなければって競馬をしているからね。こちらなら十分チャンスはあると思う」とはトレーナー。同厩の大本命がいながらあえて使ってくるのだから、不気味な存在には違いない。
同じく川崎記念にも出走できたのに東海Sに回ってきたのがソリタリーキング。こちらはハッキリ長丁場に実績があり、川崎記念の方が適舞台という感じもするが…。
「この馬は締まったダートの方がより力を出せる。川崎はちょっと砂が深いからね。条件的には左回りで直線が長く、砂も地方に比べれば浅い東海Sの方がより適していると判断してこっちになったんだ」とは和田助手。
なんでもJBCクラシック(3着)のデキを維持するのに精一杯だった前走のJCダート(9着)時とは違い、今回は放牧でフレッシュさを取り戻しており、明らかにデキがいいとのこと。こちらもまた不気味な存在だ。
(栗東の坂路野郎・高岡功)