◆重複指名が可能になったことでライター全員のポイントのうち80%以上が社台グループ内で占められている 間もなく新年度の赤本を準備しはじめる時期だが、2013-14年度の各ライター推奨馬はどんな具合になっているか、2/10までの成績で集計してみた。
賞金上位5名は次の通り。
ライター 着度数 賞金
吉田竜作 10-3-4- 8/25 13780万
平松さとし 9-3-2-10/24 12608万
後藤正俊 7-4-6- 6/23 9355万
須田鷹雄 9-5-3-10/27 8902万
栗山求 8-3-2-13/26 7550万
この時期でこの賞金ということは、赤本が出る時期(集計としては皐月賞まで)には上位は2〜3億くらいの話になっているわけだ。
ただこれには一昨年からドラフト制を止め1頭に対する重複指名を可能にしたことが影響している。一応赤本では「ドラフト中位向け」「下位向け」という枠を作ってえげつない推奨はできないようにしているのだが、それでもドラフト制よりはポイントが伸びる。
ドラフト制を止めたのは進行上の理由で、2歳戦開始が前倒しされたために本の刊行タイミングも早くなり、そこへゴールデンウィークという壁が立ちはだかっているために手間の多い入稿方法は採用できなくなっているのである。それでも赤本はまだじっくり考えて原稿を書いているほうで、媒体によっては産地馬体検査の夜が最終入稿とか、かなり綱渡りをしているところもあるようだ。
重複指名が可能になるともうひとつ問題が発生する。どんな「ベタネタ」でも確実に指名できてしまうので、社台グループの馬が占める割合が高くなってしまうのだ。上記の5名だけでなくライター全員のポイントを検証しても、80%以上が社台グループ内で占められている。
社台グループであってもオメガハートロック(後藤正俊氏指名)のような穴っぽい馬ならば良いのだが、「有名2歳馬」ばかりになると面白くない。このあたり、2014-15版の赤本では「おすすめコーナー」のフォーマットを改変することで対応していこうかと思う。