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ホウライアキコ“試練の当日輸送”/トレセン発秘話

  • 2014年04月09日(水) 18時00分
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◆パシファイアーをゲート裏まで着ける策でレースに臨むというホウライアキコ

 当日輸送だとイレ込み、力を出せないことが多い馬は結構いる。例えばオープン馬のアフォード。管理する北出調教師は以前、関西圏の競馬を使う際、当日輸送ではなく、早めに競馬場に入厩させてもらえないかJRAに相談したことがあったそうだが、あっさり却下されたという。その理由は単に、そういうルールだからだそうだ。

 かつて東西にトレーニングセンターができる際、東京、中山、京都、阪神の4大競馬場に当日輸送できる立地を条件に、関東は美浦、関西は栗東にトレセンが設立された。それゆえ4大競馬場に自ブロックの馬が出走する際は、当日に輸送するのが大原則ということなのだろう。ちなみに藤沢和厩舎などが早めに東京競馬場に入厩するケースは例外中の例外で、美浦から比較的遠い場所にある東京競馬場に関してだけは、馬主サイドから要望があった場合、自ブロックの馬でも早めに入ることが可能になっているのだという。

 さて前振りが長くなってしまったが、本題は桜花賞に出走するホウライアキコ。前述のアフォードと同じで、当日輸送だとどうしてもイレ込んで阪神JF(7着)の時のように、それが競走成績にまで大きく影響を及ぼしてしまう。

 仮に阪神競馬場に金曜入厩できるのであれば、陣営は間違いなくその手段を取っていただろうが、前述通り規則でダメ…。競走馬が力を出すために、環境を整えてあげるのがJRAの役目でもあるはず。果たして、なんでも規則で縛ることに意味があるのだろうか。

 今回はフィリーズR(5着)の時にパドックでだけ着けたパシファイアーをゲート裏まで着ける策でレースに臨むというホウライアキコ。なんとか当日輸送によるイレ込みを最小限に抑えて、レースに臨んでほしい。
(栗東の坂路野郎・高岡功)

※本日は『吉田竜作マル秘週報』も更新されております。下部のバックナンバーからご覧ください。

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