スマートフォン版へ

川田将雅騎手/皐月賞 Part1『ハープとは“真逆”の個性で狙う二冠目』

  • 2014年04月17日(木) 12時00分
激白

今週も1番人気馬の馬上には、この男がいるのだろうか。先週の桜花賞では、最後方から末脚一閃、ハープスターを見事に桜の女王に導いてみせた川田将雅。今週のパートナーは、トゥザワールド。五指に余る有力馬がひしめく牡馬戦線のなかでも、最有力と目されている馬である。先週とは一変して、混戦のなか迎える皐月賞。川田の腹の内を探った。
(取材・文/不破由妃子)




激白

 桜花賞の口取りで、川田将雅はピンと伸ばした人差し指を、天に高々と掲げてみせた。

 まずは一冠──大外から17頭をごぼう抜きにしてみせた衝撃の桜花賞。ハープスターの鬼脚もさることながら、単勝1.2倍という圧倒的支持のなか、馬のリズムを守り通した川田の度胸は、天晴というほかなかった。それもこれも、新馬から一貫して手綱を取り、ハープスターのポテンシャルを誰よりも信じていたからこそ。わずか4戦とはいえ、歴戦を重ねた人馬の強味を見た思いだ。

 その強味は、皐月賞のトゥザワールドにもある。中山2000m、そしてその先にある東京2400mという舞台を見据え、新馬戦から前走の弥生賞まで、トゥザワールドが秘める可能性をあらゆる競馬で探ってきた。

「ハープスターとは真逆の馬です」とは川田。はたしてその真意は、ここまで積み重ねてきた5戦の内容にある。

「デビュー前に跨ったときから、“ああ、こういう馬がクラシックに向かっていくんだろうな”という感触はありました。それだけの背中をしていましたし、それだけの雰囲気もありました」

 父キングカメハメハ、母トゥザヴィクトリー。全兄トゥザグローリーの活躍を引き合いに出すまでもなく、競馬ファンに絶大な訴求力を持つ良血馬であり、川田も素直に「これだけの血統馬を新馬から任せていただけていることが、本当にうれしいです」と語る。

 デビューは昨年の9月28日、阪神芝1800m。血統もさることながら、508キロの雄大な馬体が目を引き、単勝1.9倍の支持も納得だった。

「祐一さんが乗っていた藤原英昭厩舎のドラゴンストリート(2番人気5着)が相手だと思っていたんですが、見事にバンドワゴンに

続きはプレミアムサービス登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

GIの注目馬にスポットを当て、主戦騎手や管理調教師を独占取材するnetkeibaのスペシャルインタビュー。GIに向けた意気込みや中間の調整過程、レース後に直撃し、戦いの舞台裏にあった知られざる真実を語っていただきます。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング