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みんなの投稿コラム

競走馬生産の状況の変化

  • 2014年02月16日(日) 15時49分
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前回のコラムに続き、今回は競走馬生産の状況の変化について触れていきたいと思います。
といったものの、周知の通りだと思いますが、近代競馬における社台グループの躍進には凄まじいものがあります。
大レースの勝ち馬はもちろん、出走馬も大半が社台グループの生産馬で占められていて、社台グループの生産馬の資質が非常に抜きん出ているのが現状です。
もちろん、ここに至るまでのたくさんの努力があったからでしょうが、あまりにも大きくなりすぎて、それは調教師が成績を上げる要素にまで影響を及ぼす程になってしまいました。

これまで、調教師はいい馬を見抜けても、その馬を管理できなければ成績を上げられず、馬を管理する為には馬主さんが必要ということを様々なコラムで触れてきました。
逆に言うと、ここまで躍進した社台グループが味方になってくれれば、厩舎の成績はうなぎ昇りということになります。
現に、成績上位厩舎には社台グループの馬が多く含まれています。

さらに、調教師側から見た場合、社台グループから評価を得て、馬を預からせてもらえるようになった場合、社台グループを訪れるだけで何百頭という馬を観て回れます。
すると、馬探しの為に北海道に点在する牧場を何日もかけて訪問して回る労力は削れますし、その分、現役馬の管理や馬主さんを探す方に時間を費やせます。

調教師が成績を上げる為に、いろんな牧場を回って、まだ誰もが知らないような掘り出し物を早く見つけるといったスタイルは、もはや時代遅れになってしまいました。
また、たとえ、そうやっていい馬を見つけても、前回のコラムで触れた馬主の性質の変化から、社台グループが独壇場の現状で、まだ誰もが知らないようなところから見つけた馬を買ってもらうには、相当な馬主さんの信頼が必要です。

こういったことからも、成績だけを考えるのであれば、調教師にとっては、社台グループに評価してもらい、馬を扱わせてもらうことが1番の近道です。
また、これだけの巨大グループであれば、逆に馬主さんを紹介してもらえることだってあります。そうなると、数多くの牧場を回る行動力や相馬眼の重要度は低くなり、人脈を作ったり、厩舎・牧場間で効率的な馬の入替を行うマネジメント能力が重要になってきます。

逆に言うと、調教師の在り方を変えるほどに成長した社台グループはメチャクチャ凄いということにもなるでしょうか。

ミナモトマリノスが競馬を見始めたきっかけだったので、それから浅野厩舎の馬を応援しています。そこから近所の乗馬クラブで馬に乗り始め、大学では馬術部、そして、ちょこっと育成牧場で働いて...

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