◆斎藤誠調教師「今年もバゴで函館2歳Sを勝ちますよ!」
今年の皐月賞を勝ったイスラボニータが美浦トレセンに入厩したのが昨年の4月18日。5月2日にゲート試験に合格後、2歳戦が開幕した3回東京2日目(6月2日)芝1600m戦で新馬勝ち時計を収めた。翌週6月9日には毎日杯を優勝したマイネルフロストが東京芝1800m戦でデビュー勝ちしている。マイネルフロストが美浦トレセンに入厩したのがゴールデンウィーク明けの5月10日になる。
12年に2歳新馬戦の時期が早まり、今年は日本ダービーが終わった翌週の6月8日から3回東京、阪神開催で始まる。昨夏は3回東京開催でイスラボニータ、マイネルフロスト、マーブルカテドラル、3回阪神開催はレッドリヴェール、同時期に行われていた3回中京開催ではハープスターが新馬勝ちしている。
中央開催では芝1600m以上の新馬戦が組まれていることもあり、翌年のクラシックを見据えた素質馬が使う傾向にある。最近は夏場の暑さが尋常ではないので気温が上がらない内に走らせたい意図もあるだろう。もちろん、牧場での調整メニューを順調にこなせるのは体が丈夫な証拠。トレセンの厳しい調教に耐えられる体力を身に付けているのも見逃せない。今年の2歳戦も先手必勝!トレセン早期入厩組が活躍するのは間違いない。
「今年もバゴで函館2歳Sを勝ちますよ!」斎藤誠調教師が意気込むのがシェーンハイト(牝、父バゴ、ヴァイスハイト)。昨年の函館2歳Sを勝ったのが同じバゴ産駒のクリスマス(斎藤誠厩舎所属)。馬体重は420キロ台と小柄だが、軽快なフットワークで走る姿はクリスマスと雰囲気が似ている。
4月18日に入厩すると、23日には同じ2歳のヘイジーブロンド(牝、父フレンチデピュティ、母マッチザピース)と一緒にゲート練習を消化。ゲートが開くと、ポンと好スタート!僚馬より先に飛び出す反応の良さが目を引いた。
斎藤誠厩舎では500キロを超える雄大な馬体が魅力な母ステイウィズユー(牡/父バゴ)も早期入厩に向けてノーザンファーム空港牧場で調整中。今年も斎藤誠厩舎のバゴ産駒から目を離せない。
大竹厩舎にはオーシャンエイプス(全5勝)の半妹・母リターンキャスト(牝/父ゼンノロブロイ)が入厩している。4月24日には北村宏騎手を背に坂路で軽めのキャンター。2歳馬らしく遊びながら走っているが、フットワークが大きく、バネのある動きを見せている。大竹調教師は昨年6月に新馬勝ちしたリターンラルク以上の活躍を期待している。
来年2月一杯で定年になる大久保洋厩舎には母マイティースルー(牝/父ハーツクライ)が4月24日に入厩した。「当初は産地馬体検査を受検する予定だったが、仕上がりが進んでいるのでノーザンファーム天栄を挟んで直接美浦に入れて貰った。ウチの厩舎で活躍したマイティースルー(全4勝)の初仔だし、手元に置いて大事に育てたい」と大久保洋調教師。まずはゲート試験合格を目指して調整を進めていく。