◆しらさぎ賞回顧
(4月30日 浦和 サラ3歳以上牝馬 別定 南関東SIII 1400m不良)
△(1)レッドクラウディア 1分27秒8
△(2)ショコラヴェリーヌ 3/4
▲(3)ケンブリッジナイス 21/2
◎(4)ビタースウィート 3/4
(5)ブライティアグラス 1/2
…………………
○(6)マイネエレーナ
△(7)ミヤサンキューティー
(8)ハードデイズナイト
△(9)エミーズパラダイス
単510円 馬複1990円 馬単3330円 3連複3150円 3連単16880円チ
レッドクラウディアが実力馬らしい走りをみせた。道中4番手は、道悪ハイペースを思うとベストポジション。4コーナー、逃げるショコラヴェリーヌを射程内(3馬身差)に捕え、最後は計ったように差し切った。「返し馬から感触がよかったし、自信を持って乗れました。さすがに実績通りの力がある」(森泰斗騎手)。同馬はJRA4勝、3歳時GIII「クイーン賞」を制し、昨年も「レディスプレリュード」でチョイス メーデイアと0.3秒差(3着)の競馬をしている。やや分が悪くみえた58キロ(最重量)も終わってみれば杞憂だった。
レッドクラウディアはアグネスタキオン×コマンダーインチーフ、今季5歳。素質、能力のわりに揺れた評価は、適距離、好走パターンなど、ひと息固まり切らなかったためと判断する。しかし今回大井(小林分場)転入3戦目。中間放牧休養も功を奏し、馬体が大きく充実し(17キロ増)、同時に精神面にも一本筋が通ってきた。「この馬の体質、性格、ここにきてつかめてきた。レース間隔をあけてリフレッシュしたときに力が出る」(荒山勝徳調教師)。馬優先主義、再生名人――船橋・川島正行師に追いつき追い越せ、そんな位置を確立しつつある同トレーナー。クラウディアの次走は、ひと息入れて7月2日「スパーキングレディーカップ=川崎GIII」とコメントされた。
その荒山厩舎ワンツー。2着ショコラヴェリーヌは渾身の逃げ。ベテラン・的場文Jの思い切り、勝負勘が大きく光った結果とみえる。3着ケンブリッジナイスは近走ゲート難が弱みになった。前半流れに乗れず外々を回るコースロス。それでいて上がり38秒4だから内容とすると悪くない。記者◎ビタースウィートも3~4コーナー反応ひと息。浦和初コースのエクスキューズはあるものの、現実に距離適性、相手関係、絶好のチャンスと思えただけに、次走は評価が微妙になる。1人気マイネエレーナは中団やや後ろ、向正面追い上げていく競馬で脚が止まった。数字(時計・ペース)とは少し違う“壁”というもの。目に見えず説明しづらい現象で、このことは記者自身も長年??の連続だった。ともあれ以下、天才型ミヤサンキューティ(ノド鳴り手術)、夏型ハードデイズナイト。状態が上がり、さらに一つハマれば、この路線、突破口になるなる可能性は残している。
【連載終了のお知らせ】
毎週火曜日18時公開の「地方重賞レース検討~南関東4場~」は今回の更新を持って連載終了とさせていただきます。長い間ご愛顧ありがとうございました。