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新馬戦がスタート!ハービンジャー×ディアデラノビアのサンマルティンなどがデビュー

  • 2014年06月02日(月) 18時00分


【栗東】

◆スマートアロー(牡、父ディープインパクト、母スマートフェアリー、栗東・須貝尚介厩舎)
 吉澤ステーブルWESTから栗東へ入厩したのは、4月17日。間もなく、ゲート試験に合格すると、須貝尚介調教師から「阪神開幕週(6月7日)のマイル戦でデビュー」とコメントされたくらい、非常に順調に調整が進んでいる。
 5月28日の坂路での追い切りでは、ラスト1Fが14秒要してしまったが「芝向きのフットワークをしているので、ウッドチップではこんなもの」と同師は気にしていない様子。逆に、1F目から13秒台で動けている点は新馬として水準以上。しっかりと調教を積んでいるだけに、その走りには注目。なお、鞍上は武豊騎手が予定されている。

デビュー馬

スマートアロー


◆デンコウハシャ(牡、父バゴ、母レガシーウィンド、栗東・坂口正則厩舎)
 2013年北海道サマーセールにて、560万円で落札されている。近親には、1993年ジャパンCを優勝したレガシーワールド(父モガミ、母ドンナリデイア)がいる血統。
 ゼッケン番号が4番で、栗東へ入厩した2歳馬の最も早い組。それだけに、じっくりと調整が進められており、坂路とCコースを併用しての調教。5月28日のCコースでは、6F82.8秒と、新馬にしては非常に速い時計での追い切りを消化。これには「追うごとに動きが良くなってきました」と坂口正則調教師も上々の評価。6月8日(日)阪神芝1400mを太宰啓介騎手でデビューする予定だが、ゲートさえ決めれば、初戦勝ちも十分に可能な能力は追い切りで見せている。

デビュー馬

デンコウハシャ(ゼッケン4番)


◆ケツァルテナンゴ(牡、父チチカステナンゴ、母ダイワオンディーヌ、栗東・笹田和秀厩舎)
 近親に2006年ダイヤモンドSを制したマッキーマックス(父ダンスインザダーク、母クリアーチャンス)がいる血統。
 本馬は坂路での追い切りが中心になっているが、5月28日はレースでも騎乗予定の浜中俊騎手が跨っての坂路追い切り。新馬グローリアポンテを追走する内容だったが、きっちり先着して、4F53.9〜1F12.6秒でまとめた。追われるごとに4F時計が詰まっているだけに、最終追い切りでは、更なる4F時計の短縮が期待できる。6月7日(土)阪神芝1600mでのデビュー戦が予定されている。

【美浦】

◆マコトダッソー(牡、父ダイワメジャー、母マコトサンゴ、美浦・水野貴広厩舎)
 母の半弟に重賞3勝を挙げ、JBCクラシック2着などダート路線で活躍したマコトスパルビエロがいる。牧場で十分に乗り込んできての入厩。5月29日に蛯名騎手が跨がり、ウッドチップコースで4F53.1秒をマークするなど入厩後も順調だ。「入厩前から速いところを乗っていたし、メジャーの子で水準以上のスピードがありそうな感じ。ジョッキーの感触も悪くない。ひと追い毎に絞れてきたし、初戦から動けると思います」と水野調教師。6月7日、東京の芝1400mを蛯名騎手で予定している。

◆リミットブレイク(牡、父サクラバクシンオー、母マザーウェル、美浦・尾関知人厩舎)
 祖母のシンコウラブリイはマイルCSの勝ち馬。近親にコディーノなどの活躍馬が並ぶ優秀な一族で立派な馬体の持ち主だ。5月28日にはウッドチップコースで古馬のサクラプレジールを追走して強めに追われ、年長馬を相手に抜群の動きを見せている。「強い負荷をかけても思ったほどテンションが上がらず、いい意味で操縦性がある。この時期の2歳馬としては体力も十分。スピードタイプの血統で2歳戦から楽しめそうだし、マイルぐらいまではこなしてくれると思います」と尾関調教師。6月7日、東京の芝1400mを北村宏司騎手で予定している。

◆ウインエスパシオ(牡、父ネオユニヴァース、母ラストパートナー、美浦・畠山吉宏厩舎)
 昨年のHBAサマーセールで落札され、コスモヴューファームで育成された。5月2日に入厩して6日後には早々とゲート試験をパス。先週の28日には松岡騎手を背にウッドチップコースでビッシリと追われ、年長馬を相手に水準級の動きを見せている。「入厩した当初から開幕週のデビューを目標にしてきたし、ひと追い毎に仕上がってきている。うながせばハミを取って一生懸命に走るし、距離適性はマイル以上が良さそうな感じですね」と畠山吉宏調教師。6月8日、東京の芝1600mを松岡騎手で予定している。

◆サンマルティン(牡、父ハービンジャー、母ディアデラノビア、美浦・国枝栄厩舎)
 父は注目の新種牡馬。サンデーサイレンス産駒の母はオークストライアルのフローラSなど重賞3勝、GIでも3着2回と牝馬戦線で活躍した。兄姉は3頭とも勝ち上がっており、現4歳のディアデラマドレと現3歳のディアデルレイが新馬勝ちを飾っている。5月29日の追い切りでは翌週にデビュー予定のロジチャリス(牡、父ダイワメジャー、母プラチナチャリス)に遅れたが、4月に入厩してから坂路やコースを併用して入念に乗り込まれてきた。「併せた相手が動くこともあるけど、思っていたよりも反応が今ひとつ。そのあたり、まだまだ成長の余地がありそう。血統的にも素質はあるし、競馬に行って勝ち気な気性を生かせれば…」と国枝調教師。6月8日、東京の芝1600mをウィリアムズ騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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