【栗東】
◆ベルラップ(牡、父ハーツクライ、母ベルスリーブ、栗東・須貝尚介厩舎)
入厩前から須貝尚介調教師の評価の高かった馬。4月23日にノーザンFしがらきから入厩し、福永祐一騎手でゲート試験を受けて合格しているが、ジョッキーから好感触を得ていた。なお、鞍上は福永祐一騎手の騎乗停止により、岩田康誠騎手でデビューすることになる。
これまでの調教は坂路を中心に時計を出していたが、6月4日は岩田康誠騎手が跨って、栗東Cコースでの追い切り。併せた相手サージェントバッジが止まってしまったので、ラストの時計は平凡だったが、全体的な走りは魅力たっぷり。トラックコースでの追い切りを消化したことで、更に上昇気配を感じる。デビュー戦は6月15日(日)東京芝1800mを予定している。
ベルラップ
◆エクシードリミッツ(牝、父Exceed And Excel、母Welsh Diva、栗東・須貝尚介厩舎)
入厩当初から馬体の良さがひと際目立っていたが、動かしてもその迫力は変わらない。5月22日の坂路での併せ馬。先週デビューしたスマートアロー(4着)を1秒近く追走したが、余力たっぷりに2馬身先着。4F53.8秒は楽に2歳新馬の水準時計をクリアしている。この動きに須貝尚介調教師も「ほんとに走るね」と頬が緩む。
6月15日(日)函館芝1200mでデビュー(鞍上は秋山真一郎騎手)ということで、すでに函館競馬場へ移動しているが、函館Wで追われて時計も出しており、ここでは3歳馬との併せ馬で先着。この時期の短い距離なら、重賞戦線でも活躍できる器のはず。まずは初戦を無難にクリアしてほしい。
エクシードリミッツ
◆ディープフォルツァ(牡、父ディープインパクト、母チナンデガ、栗東・安田隆行厩舎)
半姉ツーオブアスは小倉芝1200mで新馬勝ちしているが、父がフジキセキからディープインパクトに替わったことで「デビュー前からあまり大きなことは言えませんが、来年はクラシック路線を意識したいと思っている」と安田隆行調教師。このコメントからも、馬のタイプは全く違うようだ。
5月28日の坂路ではゼンノイザナギとの併せ馬では遅れてしまったが、時計は4F52.6秒と非常に速い。6月4日は栗東Cコースで古馬レッドアルヴィスと併せ馬を行い、外から先着。時計的には新馬勝ちを意識できる数字が出ている。6月15日(日)東京芝1800mを戸崎圭太騎手でデビューする予定。
ディープフォルツァ
◆サンフレイム(牝、父キンシャサノキセキ、母ササファイヤー、栗東・大久保龍志厩舎)
半兄に同厩舎で管理され、京都芝1800mで未勝利勝ち、きさらぎ賞2着のマズルファイヤー(父ホワイトマズル)がいるが「サンフレイムは父がキンシャサノキセキに替わったこともあり、血統的にも体型的にも短い方が良さそう」と大久保龍志調教師。
5月28日の坂路では、4F53.6秒をマークし、6月4日はレースでも騎乗予定のC.ウィリアムズ騎手が跨って、4F55.2〜1F12.9秒。「時計は目立ちませんが、動きはいいですよ」と同師。デビュー戦は6月14日(土)阪神芝1400mが予定されている。
サンフレイム
◆コンフェッシオン(牝、父ダイワメジャー、母ストールンハート、栗東・中竹和也厩舎)
入厩当初は、中竹和也調教師のトーンもさほど高くなく、5月14日の坂路で他厩舎のスームジュールと併せて遅れた時には「まだまだかな」と勝ち負けには程遠い印象のコメント。しかし、それ以降の併せ馬では、遅れることはなく、むしろ先着している回数の方が多い。
特にここ2週は古馬を相手にして1馬身以上の先着。チェイスザゴールドを追走した、6月4日の坂路では、4F55.8〜1F13.0秒の時計をマーク。数字的には地味だが、追われてからしっかりした脚を使える点は魅力。デビューは6月14日(土)阪神芝1400mを武豊騎手で予定している。
【美浦】
◆アヴニールマルシェ(牡、父ディープインパクト、母ヴィートマルシェ、美浦・藤沢和雄厩舎)
祖母は1997年の桜花賞を制したキョウエイマーチ。現4歳の半姉にオープン勝ち(芙蓉S)のサンブルエミューズ、現3歳の半兄に3戦2勝のグレナディアーズ、叔父に皐月賞2着のトライアンフマーチがいる。キャロットクラブの募集総額は7000万円の値がつけられた。2週前にペルーサと併せるなど中身の濃い調教を消化しており、前評判どおりのポテンシャルを感じさせる。「穏やかで素直な性格。ひと追い毎に体力がついてきたし、まだまだギアを隠している感じ。背中もいいし、持っている能力は高いと思います」と高林調教助手。6月15日、東京の芝1800mを北村宏司騎手で予定している。
◆ロジチャリス(牡、父ダイワメジャー、母プラチナチャリス、美浦・国枝栄厩舎)
一族からブラックホーク(スプリンターズS、安田記念)、ピンクカメオ(NHKマイルC)が出ており、国枝栄厩舎にゆかりのある血統。2012年のセレクトセールに上場され、2600万円で落札された。坂路とコースで順調に乗り込まれており、「500キロを越す大型馬のわりに手先が軽いし、気性も前向きで初戦から動けそう。血統的にも先々まで楽しみ」と国枝栄調教師。6月15日、東京の芝1800mを予定している。
国枝栄厩舎からはホワイトエレガンス(牝、父クロフネ、母レディベローナ)もスタンバイ。こちらは前日の6月14日、東京の芝1400mを蛯名正義騎手で予定している。
◆グリシーヌシチー(牝、父ハーツクライ、母シェナンドアリバー、美浦・相沢郁厩舎)
伯父に2005年のダイヤモンドSを制したウイングランツがいる。ウッドチップコースでビシビシと乗り込まれており、「時計的にも水準以上の動き。順調に仕上がってきたし、稽古どおりなら初戦から楽しみ」と相沢郁調教師。6月14日、東京の芝1400mを石橋脩騎手で予定している。
◆デュアルメジャー(牡、父ダイワメジャー、母デュアルストーリー、美浦・手塚貴久厩舎)
現6歳の半兄デュアルスウォードはオープンのダート路線で活躍している。母も手塚貴久厩舎で管理され、短距離路線で4勝と活躍した。6月5日の追い切りはサフィロス(牡、父キンシャサノキセキ、母ダークサファイア)との併せ馬で遅れたが、「相手が思っていた以上に動いたからね。この馬も及第点を与えられるし、馬体は十分に仕上がっている。お母さんに似て気性的にも短距離向きのタイプだし、初戦から動けると思う」と手塚貴久調教師。6月14日、東京の芝1400mを戸崎圭太騎手で予定している。