■“ダビスタ”の影響、競馬への興味は血統から 柴田大知、柴田未崎、高橋亮、田村真来、常石勝義、古川吉洋、細江純子、牧原由貴子、和田竜二、そして自分。双子のジョッキーや女性ジョッキーの誕生など、“JRA史上初”も重なったことで、競馬学校時代から何かと注目されることが多かったが、変にピリピリすることもなく、自分たちの期はすごく仲が良かった。
一度試験に落ちているから、高校を卒業してから入学した細江さんを除けば、年齢はみんなよりひとつ上。リーダーとまではいわないが、みんなのまとめ役にならなければと思った一方で、年齢差があることを感じさせないように努めた。そこで“ひとつ上”ということをみんなに意識させてしまうと、ギクシャクしてしまうと思ったから。
とにかく、男7人は一致団結していた。同期のなかで競争心をむき出しにすれば、雰囲気が悪くなることはわかっていたし、実際にそういう期があったことも知っていた。でも、下手クソ同士で蹴落とし合っても意味がないと思ったし、むしろ、きついトレーニングをみんなで一緒に乗り越えて12期生全体のレベルを上げるほうが、優先するべきことだと自分は思った。学校で一番になったところで、卒業したら一番下からのスタート。本当に競い合わなければいけないのは、そこからだからね。
若い教官もトレーニングに付き合ってくれたりして、おかげで楽しい学校生活を送ることができた。今振り返っても、変にいがみ合ったりすることもなく、本当に仲が良かったと思う。

それぞれの道を歩む今でも仲がいい「競馬学校12期生」
ただ、正直、1年目はきつかった。