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ユニコーンSを狙う

  • 2014年06月20日(金) 18時00分


◆厳しいレースへの経験値

学生時代は焼き物屋さんでアルバイトをしていました。京都の清水坂のお店でお土産ものを売りながら修学旅行で訪れる中高生と触れ合う。
この時節でしたねえ。陶芸教室とプリントされた作務衣姿で。素焼きの湯飲み茶わんに絵付けをする彼らにてほどきをするんですよ。
記念写真に一緒に収まったりして楽しかったなあ。“やる気あるんやったら教えるで”と陶芸家さんにお誘いを受けたこともいい思い出です。
ろくろの回し方も土の感触も忘れましたが…。いまは左回りがどうの、砂がどうのとあれこれ考えています!

スピード色の濃い舞台・東京競馬場の1600mダート戦。
ただ完成途上の3歳馬にとっては持久力もより必要となり厳しいステージである。
前哨戦で1800m戦を選択した馬。あるいはほかの路線でタフな戦いを経験をした馬に目が行く。

ここは素直にアジアエクスプレスを推す。

芝仕様でアバラが浮いて見えたシルエットと違い今回は丸みを帯びたパワフルなそれ。
この馬の特殊なところは繋が短くたくましい筋肉をまとう明らかなダート系の身体を持ち血統背景もその姿を裏付ける。
ところが走らせてみれば身のこなしがやわらかく芝のGIまで奪取してしまう。異質といっていい。
中山競馬場の力を要する芝なら十分にトップクラスと戦える。だが高速の芝では分が悪くなるのは否めない。
ダート戦ではスピードとパワーの素晴らしいバランスが絶妙に生きる。前向きな面が出てきたいまならより安定度は高い。

バンズームは脚さばきが軽快なうえ自在性があるのが頼もしい。

レッドアルヴィスは底を見せていない魅力がある。メンバーが強化されることで集中力が増すようならおもしろい。

メイショウパワーズは潜在的にスピードが豊富で器用さも兼備している点が大きい。

ペアンの前走は発馬直後にスムーズさを欠き砂をかぶり直線では前が壁。
幾つもの初体験がありながらスピードを差し脚に転化した。戦法の幅が広がったことで楽しみが膨らむ。

コーリンベリーはスピードを持続する力に長けている。急坂ではない東京コース。持ち味が生きるのではないか。

ルミニズムは勢いほど伸びなかった前走がいい経験になっている可能性がある。続けてのダート戦でさらによさがでるように思う。

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1992年から2010年までスポーツ新聞社で中央競馬を担当。ラジオ関西・競馬ノススメ(毎週土曜16時30分〜17時)にレギュラー出演するなどフリーランスで活動している。

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