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◆いろいろ背負うものは大変だ

　単勝1倍台の支持にも、いろいろとあるだろうが、自分で打った予想はともかく、あまり惨敗して欲しくはないなという、断然人気というのも時々ある。

　函館SSのストレイトガールの単勝支持率は1.6倍。金・土曜日の柏木集保さんとの“3分で斬る”のコラムで、もしやの危険性――「初の56キロ、そして流れの異なるマイルを使ったのあとの1200m戦。今年はチャレンジャーから受けて立つ側へと立場がかわる」と、述べたが、直線入り口で進路が塞がり、もがきながらの11着…。

　人気薄で、ただ流れに乗ることだけを主眼に置いたガルボが、58キロもものかわ。スパリと馬群を割っての快勝。滞在競馬、6F戦に新味を得た、6番人気という気楽な立場のローブティサージュが2着に追い込んだ。

　本命を打ったクリスマスは、パドックからミョーに首の上下動が激しく、これは出遅れも覚悟しなくてはいけないなとは思ったが、直線入り口の位置取りからすれば、さすがに小回りの函館1200mでは、ひと脚は使ったとしても微妙にゴール前抜けきれないものだ。

　ユニコーンSのアジアエクスプレスは、「ダート馬の成長曲線は本来ゆっくり。3歳早期の力関係が絶対的ではない」云々を枕には置いたが、やっぱり現時点での完成度と実績は抜けている。単勝は1.3倍。個人的には、アジア本命は、狂っても2着は外さないだろうという読みだった。

　しかし、パドックで発汗。皐月賞前から、モリモリのダート馬から、よく言えば芝向きの洗練された馬体になってはいたが、2キロ増なのに、「あれ。アジアって、こんな馬だったっけ?」と、感じたほど馬体が薄く映る。

　嫌な予感って、こんな時に限って当たる(笑)。砂を被ったとはいえ、無抵抗のままの12着は、函館SSのストレイトガールより怖い惨敗かもしれない。

　勝ったレッドアルヴィスは、前走古馬相手の、当該マイル・レコード決着の1分34秒5で4着という経験が何よりだったか。母はチャールストンハーバー、半兄はカレンブラックヒルという、軽い東京ダートに説得力をもつ血統馬だ。

　今週はグランプリ・宝塚記念。ファンの思いとは別に、宝塚は時に、断然の一番人気が崩れることも多い。右回りに死角があるかもしれないジェンティルドンナ。ゴールドシップも、昨年同様、天皇賞からの反転Vは当然だろうという見方をされているが