◆絞られた後に残った馬が馬券のポイント
今年の宝塚記念に登録してきた13頭のうち、過半数にあたる7頭は前走で4着以下だった馬たちだ。この馬たちにとって、宝塚記念は厳しい戦いになる。
宝塚記念がいまの時期に行われるようになったのは2000年だが、それ以降のレースについて前走着順別成績を見てみると、前走1〜3着馬は[12-12-11-64]で回収率が単145%・複94%と優秀なのだが、前走4着以下馬は[2-2-3-95]で単5%・複28%とかなり苦戦している。前走着順の悪いグループだから勝率や複勝率が悪いのは仕方ないが、回収率で見ても悪すぎる。
ちなみに前走4着以下からの2勝はオルフェーヴルとゴールドシップ。いずれも天皇賞春で伝説的な人気の裏切り方をしてきた馬だし、それ以前の成績も凄かった。並の「前走大敗馬」では同じようにはできまい。
興味深いのは前走1〜3着馬、つまり誰が見ても良く見えるはずの馬たちが、回収率も良いことだ。この組で一番の穴馬というと2005年のスイープトウショウなのだが、同馬を除いても単110%・複91%とこのグループの回収率は高い水準にある。
つまり、宝塚記念には「前走成績がまずまず良いのに、さほど強いと思われていないグループ」が存在するということになる。馬券的にはこのグループを物色すべきで、「前走着順が悪いが今回巻き返してくる馬」を探そうとしてもあまり報われないということだ。前出の2頭にしても、宝塚記念ではまだ引き続き人気であって配当妙味はなかった。
今年の対象は6頭だが、そのうち上位人気にならない馬というとさらに数は絞られる。絞られた後に残った馬が馬券のポイントということになるだろう。