◆人気薄ばかりで[2-3-0-4]
先週木曜(24日)、美浦トレセンのわが野球チーム「ライターズ」のチームメートでもある伴啓太に、取材を兼ねて安着報告の電話をかけた。デビュー元年の昨夏は宴会野郎とともに函館で奮闘(4勝)した彼も、今年は美浦に居残り福島、新潟での騎乗を選択。「また今年もスープカレーをごちそうになりたかったんですけどね(笑い)」と若干の未練を残しつつも、本州開催で自身の売り出しに懸命だ。
そんな彼が電話で好感触を告げていたのが、実は日曜(27日)福島12R(500万)のフォールティテールだった。スタートで安めを売った時はヒヤッとしたが、向正面から押し上げると直線しぶとく伸びて見事な差し切り。堂々の“有言実行”で今年6勝目を挙げたのである。
そんな終わったことを、なぜいま改めて書くかといえば…。実は以前からうすうす感じていたひとつの“法則”が、先週しっかりと確立されたからである。その法則とはズバリ「最終の伴」。以前、勝浦正樹が最終レースでズバズバと穴を出して「最終の勝浦」という異名をファンからちょうだいした時期があったが、いまや時代は伴。そう言える材料が整ったのだ。
3回東京4日目にチャンスメイクで2着し穴をあけたのが、法則の始まりだった。それを皮切りに最終レース計9鞍に騎乗して[2-3-0-4]。馬券に絡んだ5戦の人気が9、6、4、12、3だから、黙って馬連を買っていれば大幅プラスを計上したことになる。
「自分では特に意識していないですが、言われるとそんな気持ちにもなってきますね(笑い)。とにかく減量(3キロ減)が生きる平場戦は乗せてもらうチャンスが多いし、何とか結果を出してアピールしていきたいと思っているんです」(伴)
デビュー元年の新人騎手が今年大活躍する中、2年目の彼にとっても今夏は負けずに飛躍すべき勝負のシーズン。読者の皆さまにも“わがチームメート”をぜひ注目&応援してもらいたい。
(美浦の宴会野郎・山村隆司)