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みんなの投稿コラム

スタートが上手い騎手とは?【1】

  • 2014年03月18日(火) 03時47分
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前回のコラムの題材がゲートだったので、今回もゲートに関連した題材として、スタートの上手い騎手について触れたいと思います。

スタートが上手いというと、『ゲートが開いた瞬間に指示を出して馬を走らせる』、そういうイメージの方が多いのではないでしょうか?
しかし、現実はタイミングを併せて△ボタンを押せば、好スタートをしてくれるテレビゲームとは異なっています。
ゲートが開いて、馬が出ても騎手が付き遅れる(随伴をとれない)出遅れなどを除けば、ゲートが開く直前までで決まっていると言っても過言ではありません。

前回のコラムで触れたとおり、馬は狭いところが大の苦手なので、基本的にはゲートが開けば走り出してくれますし、調教を詰んでいればなおさらです。
そこで重要なことは、『ゲートが開く瞬間に、馬が走り出しやすい体勢にしてあげることです。』

口で言うのは簡単ですが、実際にやるのはかなり難しいです。
長くゲートにいればいるほど、馬はイラつきますし、暴れたり、四肢が地面に着いていない時にゲートが開けばその分出遅れます。中には、暴れはしないもののきちんと立たずに枠内に寄りかかって、出遅れるということだってあります。
これらの要素を様々な手段を用いて解消しようとするのです。総じて言うと、いかにストレスをかけないかということや、のほほんとしている子は意識をピリッとさせてあげる必要があります。
スタートの上手い騎手は総じて、このゲートに入って、ゲートが開く前までの馬の扱いが抜群に上手いです。
話しかけたり、愛撫をするのも手ですし、隣の馬に顔を向けてゲートという狭い空間から意識を逸らしたりなどもいいです。誤解してほしくないのは、この動作をすればいいという考えです。あくまでもこれらは手段に過ぎませんので、上記の手段に限らず、馬の状況を察して効果的な手段を模索して用いるのが根本的な部分であり、それをタイミングよく実行できる騎手がスタートの上手い騎手になります。


【2】へ続きます

ミナモトマリノスが競馬を見始めたきっかけだったので、それから浅野厩舎の馬を応援しています。そこから近所の乗馬クラブで馬に乗り始め、大学では馬術部、そして、ちょこっと育成牧場で働いて...

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