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ビリーヴの娘フィドゥーシアが武豊騎手でデビュー!

  • 2014年09月08日(月) 18時00分


【栗東】
◆サトノフラム(牡、父マンハッタンカフェ、母タイキマドレーヌ、栗東・安田隆行厩舎)


 母は現役時代に芝で5勝を挙げ、エリザベス女王杯やヴィクトリアMにも出走。そして、おじにはマイルCS連覇など、国内外のGIを4勝したタイキシャトルがいる血統。
 本馬は8月8日に吉澤ステーブルWESTから栗東へ入厩。ゲート試験合格後は、坂路での追い切りを中心に行い、8月27日は一杯に追う古馬ストームシャドウを追走して、馬なりの手応えで先着。4F52.4秒、1F12.3秒と好時計をマークしている。9月5日は芝の感触を確かめる意味も込めて、Dコース芝馬場でのキャンター。「手前もきっちり替えていましたし、ここまで順調ですね」と安田隆行調教師も笑顔。素質馬が揃う、9月14日(日)阪神芝1600mでのデビュー予定。なお、鞍上は戸崎圭太騎手が予定されている。

◆ワンダフルラスター(牡、父Tiz Wonderful、母Greer Lynn、栗東・音無秀孝厩舎)


 日本で活躍するTiz Wonderful産駒には、ダート1400mで2勝を挙げ、フィリーズR3着の実績があるティズトレメンダスがいる。本馬は8月1日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩している。
 9月3日は、レースでも騎乗予定の浜中俊騎手が跨って、坂路での併せ馬。新馬ラクアミを追走していたが、一杯に追う相手に対して、軽く仕掛けた程度で先着。4F54.3秒と全体時計は平凡でも、ラスト1F12.3秒はなかなかの数字。デビュー戦は、9月13日(土)阪神ダート1400mを予定。

 なお、ラクアミは9月13日(土)阪神芝1400m(牝)を松若風馬騎手でデビューする予定となっている。

◆フィドゥーシア(牝、父Medaglia d'Oro、母Believe、栗東・松元茂樹厩舎)


 母は今年と同じ、新潟芝1200mで行われたスプリンターズSを優勝したビリーヴ。ちなみに、半兄ファリダット(父Kingmambo)は本馬のデビュー予定である阪神芝1600m(9月14日(日))の舞台で新馬勝ちを決めている。
 血統面から注目を集めるのは当然だが、追い切りからも一気に視線を集めるような動きを見せた。それが、9月3日の坂路での追い切り。古馬サウンドアドバイスに先行して、その差を広げて先着ゴールだったが、注目はその時計。4F51.2秒はもちろん速い数字だが、2F23.9秒、1F12.0秒は古馬でも出すことができない数字。追い切り本数は十分にこなしているだけに、あとは実戦でどこまで動けるかだろう。なお、鞍上は武豊騎手を予定。

◆ジーニアスドール(牝、父ゼンノロブロイ、母ベネンシアドール、栗東・村山明厩舎)
 半姉デニムアンドルビー(父ディープインパクト)は、ローズSなど重賞2勝、2013年ジャパンCではジェンティルドンナの2着という実績がある。本馬はセレクトセール1歳にて、3600万円で落札されている。
 追い切り本数は十分すぎるくらいに積まれているが、目立って速い時計は出ていない。これは厩舎の調教傾向でもあるが、入厩前から「まだ走ることに対して、前向きさが足りない」と村山明調教師が話していたので、入厩してからの追い切りでもそんなところがあるのかも知れない。9月13日(土)阪神芝1400m(牝)でのデビューを予定。

【美浦】
◆ダイワダーウィン(牡、父ダンスインザダーク、母プラウドウイングス、美浦・田中剛厩舎)
 千葉サラブレッドセールの出身(3456万円)。7月の福島デビューを見送り、牧場で成長を促した。再入厩後は特に目立つ時計こそ出していないが、先週の9月3日にウッドチップコースで終いを強めに追われて先着するなど気配の良さが目につく。陣営も素質の高さを感じており、今週の追い切りではコンビを組む柴田善臣騎手が跨がる予定だ。9月14日、新潟の芝1800mで仕切り直しの初陣を迎える。

◆タピゴン(牡、父Tapit、母Golden Dawn、美浦・奥村武厩舎)
 OBSマーチセールの出身(17万ドル)。このセールの出身馬には父の代表産駒であるテスタマッタをはじめ、スーニやアジアエクスプレスなどがいる。先週の9月3日にはウッドチップコースでビシッと追われており、「血統的にもダート向き。身体能力が高いし、初戦から楽しみ」と奥村武調教師。9月14日、新潟のダート1800mを蛯名正義騎手で予定している。

◆バロネット(牡、父ステイゴールド、母フィジーガール、美浦・相沢郁厩舎)
 セレクトセールの出身(1680万円)。現6歳の全兄に重賞3勝のナカヤマナイトがいる。函館競馬場でゲート試験を受けてから美浦に入厩。前週のデビューも視野に入れられていたが、まだ動きが重かったために延期して態勢を整えてきた。時計的には目立たないものの、ひと追い毎に良化している。「力の要るウッドチップだと動き切れていない感じだけど、フットワークからも芝の実戦向きだと思う。馬格もあるし、走りそうな雰囲気はある」と相沢郁調教師。9月14日、新潟の芝1800mをマリオ・エスポジート騎手で予定している。

◆ブラックバゴ(牡、父バゴ、母ステイウィズユー、美浦・斎藤誠厩舎)
 伯母に交流重賞の関東オークスを勝ち、クイーン賞3着のマイニングレディがいる。ここ2週は坂路でビシッと追われて先着しており、「時計のかかる坂路でもしっかりと動けているし、体力的には水準以上。バゴの産駒としては距離に融通が利きそう。気性が勝っているし、そういう意味でも初戦から楽しみ」と斎藤誠調教師。9月14日、新潟の芝1800mを北村宏司騎手で予定している。

◆マイネルラヴィーン(牡、父ステイゴールド、母キャニオンドリーム、美浦・鹿戸雄一厩舎)
 牧場でも十分に乗り込まれての入厩。先週の9月3日には芝で追走併入と上々の動きを見せた。一族に目立つ活躍馬はいないが、「ステイゴールド産駒にしては見た目が立派。気性的にも素直で楽な感じで動けているし、芝の長めの距離が良さそう」と鹿戸雄一調教師。9月14日、新潟の芝1800mを予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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