【栗東】
◆アンバーグリスキー(牡、父ディープインパクト、母アーヴェイ、栗東・藤岡健一厩舎)
母は現役時代にフラワーボウル招待S(芝2000m)を優勝。本馬は2013年セレクトセール1歳にて、1億1000万円で落札されている。
本馬は8月6日にゲート試験に合格しており、坂路を中心に追い切りを積み重ねており、乗り込み量は十分。9月17日のCWでは、新馬ライムスカッシュと併せ馬を行い、追走して先着。6F84.1秒で全体時計は標準だが、ラスト1Fは11.9秒の伸び。「順調に調教を消化してきましたし、追い切りの動きも良好」と藤岡健一調教師も笑み。デビュー戦は9月28日(日)新潟芝1800mを蛯名正義騎手で予定している。
◆エイシンアリエル(牝、父サクラバクシンオー、母エイシンチタニア、栗東・坂口正則厩舎)
同厩舎で管理された全兄エーシンダックマンは、阪神芝1200mの新馬戦を快勝。その後も短距離路線で活躍し、芝で6勝を挙げた。
兄はデビュー前の坂路調教で4F52.3秒と新馬として水準以上の時計をマークしていたが、本馬も9月17日の坂路で4F51.7秒をマーク。これについては「確かにいいスピードを持っているし、時計も出たけど、終い(1F12.8秒)が少し遅かったから」と坂口正則調教師は辛口評価。しかし、4F時計が新馬トップクラスであることは間違いなく、デビュー予定の9月27日(土)阪神芝1200mでは、兄譲りの快速ぶりを見ることができそう。
◆バンペイユ(牡、父ハービンジャー、母ラピッドオレンジ、栗東・安田隆行厩舎)
母は現役時代にアサヒライジングの勝ったアネモネSで3着しているように、芝でも好走したが、重賞勝ちはTCK女王盃(大井ダート1800m)。ダート適性の高かった母の血を受け継いでいるのか、調教では「力強い走りが目立つ」(安田隆行調教師)ということで、9月27日(土)阪神ダート1800mでのデビューを予定。騎手は川田将雅騎手。
9月17日はCWで新馬イスキューロスと併せて先着。「まだ太目残りですが、動きは追うごとに良くなっています」と同師。新種牡馬ハービンジャーの産駒で、初めてのダート勝ち馬になれるかどうか注目。
◆クロスクリーガー(牡、父アドマイヤオーラ、母ビッグクィーン、栗東・庄野靖志厩舎)
2014北海道トレーニングセール2歳にて、840万円で落札されたアドマイヤオーラ産駒。近親にはダート中距離で4勝を挙げたエーシンリボルバーがいる血統。
調教は坂路とCWを併用して、本数多く入念に仕上げられている。9月17日のCW追い切りでは、先週の野路菊S3着グランカマラードに先行して最後まで抜かせない渋太い走り。「まだ緩いところがあって、この走りができれば初戦から動けそうですね。芝でも十分やれると思いますが、まずはダートから。でも1回使うと変わってくると思います」と庄野靖志調教師。9月27日(土)阪神ダート1800mを岩田康誠騎手でデビューする予定。
【美浦】
◆エクストラペトル(牝、父キングカメハメハ、母ライラックレーン、美浦・加藤征弘厩舎)
同じく加藤征弘厩舎に在籍していた全兄フィフスペトルは重賞2勝(函館2歳S、京成杯AH)の他、朝日杯FS2着やマイルCS2着などGI戦線でも活躍した。函館競馬場でゲート試験を受け、じっくりと調整。血統馬らしく、ひと追い毎に気配が良化している。「6月生まれのわりにしっかりとしているし、重心が大きくブレない。サイズ的には小ぶりだけど、兄弟の中で最もフィフスペトルに似た雰囲気がある。気性もいいし、少しずつ距離を延ばしていきたい」と加藤征弘調教師。9月28日、新潟の芝1200mを蛯名正義騎手で予定している。
◆ステイリッチ(牡、父ステイゴールド、母イスラコジーン、美浦・加藤征弘厩舎)
半兄イスラボニータは皐月賞を勝ち、ダービーで2着。秋初戦のセントライト記念では貫禄の違いを見せ、3冠最終戦の菊花賞に弾みをつけた。血統的にも注目の存在だ。ゲート試験に合格後は牧場で乗り込み、この開催でのデビューを目標に再入厩。先週の追い切りでは併せた相手に遅れを取ったが、「ウッドチップではノメってしまって動きが目立たない。息の入りなどは悪くないし、芝の実戦に行けば違うはず。イスラボニータよりも馬格があるし、まだまだ変わってくると思う」と加藤征弘調教師。9月28日、新潟の芝1800mを戸崎圭太騎手で予定している。
加藤征弘厩舎からはヒットザフロアー(牝、父ステイゴールド、母ホーマンピクシー)もスタンバイ。こちらは9月27日、新潟の芝1600m(牝)を田辺裕信騎手で予定している。
◆ステラスターライト(牝、父ディープインパクト、母ノーブルステラ、美浦・堀宣行厩舎)
半姉ノーブルジュエリーはオープン特別の洛陽Sなど通算6勝を挙げた。その他にも兄姉(ノーブルコロネット、ノーブルプラネット)は全て勝ち上がっている。「入厩前から牧場の評価が高かったけど、入厩後も順調。稽古は楽な手応えで動けている。あとは追ってからかどうかだけど、走ってきそうな雰囲気はある」と橋本調教助手。9月27日、新潟の芝1600m(牝)を戸崎圭太騎手で予定している。
◆ブルックデイル(牝、父キングカメハメハ、母マンハッタンセレブ、美浦・尾関知人厩舎)
全姉セレブリティモデルはオープン特別の忘れな草賞を勝っている。伯父にGI3勝(菊花賞、有馬記念、天皇賞・春)のマンハッタンカフェがおり、一族には数多くの活躍馬が並ぶ。「まだ少し弱いところがあったのでゲート試験に合格後は牧場で乗り込んだ。牝馬のわりにカッとなるようなタイプではないし、血統的にもマイルから長めの距離を使っていきたい。ひと追い毎に良くなっているし、芝向きの軽さがありそう」と尾関知人調教師。9月27日、新潟の芝1600m(牝)を蛯名正義騎手で予定している。