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ダコール、スペクトロライト、レッドセインツの全妹、全弟がデビュー!

  • 2014年11月03日(月) 18時00分


【栗東】
◆シーオブラブ(牝、父ディープインパクト、母バランセラ、栗東・高橋義忠厩舎)
デビュー馬

 全姉スペクトロライトはダート1600m、1800mで2勝を挙げており、2013年セレクトセール1歳にて、8400万円(税別)で落札されている。
 本馬は9月19日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩。坂路では15-15、CWで本追い切りといった形で調整が進んでいるが、10月23日にレースで騎乗予定の岩田康誠騎手が跨った、CWでの併せ馬がみどころ十分。古馬オープンのメイショウサミットを追走して、馬なりで先着。時計は6F84.0秒と全体時計は特筆するほどではないものの、余力ある状態でラスト1F12.5秒は優秀。1週前となる、10月30日のCW追い切りでも変わらず、機敏な動きを見せており、自然と初戦から期待したくなる雰囲気を出している。11月9日(日)京都芝1600m(牝)でデビューする予定。

◆ラインルーフ(牡、父フレンチデピュティ、母サルトリーガール、栗東・松永昌博厩舎)
デビュー馬

 半兄マヤノカデンツァ(父マヤノトップガン)は未勝利を勝ち上がれず、地方競馬に移籍し、再びJRAに転厩してから、函館ダート1700mの500万下を勝ち上がった。本馬について、松永昌博調教師は「距離は長い方がいいみたい」ということで、11月9日(日)京都芝2000mでのデビューが予定されている。10月29日にレースで騎乗予定の武幸四郎騎手が跨って、CWで追い切り。ラホーヤビーチを大きく追走して、最後は追いつかなかったが、相手は先週の未勝利戦で1着。時計の6F82.2秒を順当に評価すべきだろう。追うごとに動きが良化している印象も受けるので、最終追い切りでは更に動けるのではないだろうか。

◆シャインバルキリー(牝、父ダイワメジャー、母シャイニングピアス、栗東・友道康夫厩舎)
デビュー馬

 2012年北九州記念など、芝1200mで5勝を挙げているスギノエンデバー(父サクラバクシンオー)が半兄にいる血統。本馬はダイワメジャー産駒だが「ピッチ走法だし、力強い走りをするので、マイル前後の距離に適性がありそうです」と友道康夫調教師。10月30日には、レースで騎乗予定の藤岡佑介騎手が跨って、坂路での単走追い切り。4F54.1秒は決して目立つ時計ではないが、追い切り本数は十分にこなしており、追い切りで動かないあたり、兄よりは長い距離で活躍できる可能性がある。11月9日(日)京都芝1600m(牝)でのデビューを予定している。

◆ブロードキャスト(牡、父ディープインパクト、母アジアンミーティア、栗東・中竹和也厩舎) 全兄ダコールは芝の1600mから2400mの距離で5勝を挙げており、重賞でも常に掲示板に載る、堅実な走りを見せている。本馬は8月21日にゲート試験合格後、一旦放牧に出されて、10月に栗東へ再入厩した形。
 10月29日には、坂路で古馬オープンのソロルを追走する併せ馬。さすがに手応えは相手が優勢だったが、追いついて、なんとか併入する動き。時計の4F55.0秒は平凡でも、中身の濃い追い切りだったのではないだろうか。11月9日(日)京都芝2000mでデビューする予定となっている。

【美浦】
◆レッドライジェル(牡、父ディープインパクト、母サセッティ、美浦・藤沢和雄厩舎)
 半姉のレッドセシリアは現4勝、阪神JF3着の戦歴。母の半弟には1998年の愛オークスを制したWinonaがいる。ゲート試験に合格後は牧場で心身の成長を促し、秋の東京デビューを目指して再入厩。「ディープの子で男馬にしては大きくない方だし、調教をやり過ぎて馬体重を減らすことがないように注意して乗り込んできた。仕上がり自体は良すぎるぐらい。血統的にも走る母系だし、いいスピードがありそう」と藤沢和雄調教師。11月9日、東京の芝1800mを北村宏司騎手で予定している。

 藤沢和雄厩舎からはソルティコメント(牡、父Smart Strike、母Salty Response)もスタンバイ。本馬は今年のOBSマーチセールに上場され、21万ドルで落札された。こちらは11月8日、東京の芝1600mを柴山雄一騎手で予定している。

◆ゴールデンバローズ(牡、父Tapit、母Moter Russia、美浦・堀宣行厩舎)
 ファシグティプトンフロリダセールの出身。父の産駒はG1を2勝したテスタマッタ(ジャパンダートダービー、フェブラリーS)をはじめ、現2歳世代も2戦2勝のタップザットなどがコンスタントに勝ち上がっている。10月30日にはウッドチップコースで古馬のゴーハンティング、サトノテイオウと併入。米国産馬らしいパワフルな馬体が目を惹く。「いいスピードとパワーを兼ね備えたタイプ。気性面が課題になりそうだけど、稽古の動きからは能力を感じます」と橋本調教助手。11月8日、東京の芝1600mを予定している。

◆シェーネフラウ(牝、父ゼンノロブロイ、母モンテミウ、美浦・大竹正博厩舎)
 母の半姉に阪神牝馬Sを制したサウンドオブハートがいる。ウッドチップコースで水準以上の動きを見せており、先週の10月29日には松岡正海騎手を背に軽やかな走りを見せた。「いい感じ。センスが良さそうだし、芝で切れそう」と松岡騎手。大竹正博調教師も「牝馬にしては調教を積んでいってもイレ込むようなところがないし、しっかりと動けている。距離はマイル以上もこなせそう」と好感触だ。11月8日、東京の芝1600mを予定している。

◆ニーマルキング(牡、父キングカメハメハ、母リヴァプール、美浦・田村康仁厩舎)
 2012年のセレクトセールに上場され、1550万円(税別)で取引された。ダンスインザダーク産駒の母は通算5勝の他、ファンタジーS3着の戦歴がある。先週の10月29日にはウッドチップコースで1000万下の古馬を突き放し、迫力満点の動きを見せた。「仕掛けてからの反応が抜群だし、まるで瞬間移動みたいな動きでした。とにかく瞬発力が桁違い。まだ気持ちの面が子供だし、いかにも2歳っ子という感じだけど、全体的に芯が入ってくれば先々まで楽しみ」と高木調教助手。11月8日、東京のダート1600mをライアン・ムーア騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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