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ウインバリアシオン、「脚元は気にせず、自分からスッと伸びる」

　先週のジャパンC、エピファネイア強かったですね。すごいパワーを秘めているのに、なかなか力を上手に発揮できなかったので本当によかった。胸がスカッとしました。関係者の皆さま、おめでとうございます！エピは有馬記念に行くそうですね。有馬記念に行くメンバーを見渡すと実に豪華。

　その中でハープスターは有馬記念には出走表明せず、ノーザンファームしがらきに放牧に出ることになりました。ジャパンCでは故障発生したトレーディングレザーが下がってきたところで接触。その勢いで外に弾かれてしまったそうです。ちょうどけやきの向こう側での出来事だったので中継では確認できず。あとでパトロールを見て、その様子を確認しました。だから、いったん下がってしまったんですね。戦前、「もう少し前を意識した競馬を」と松田博師がおっしゃっていましたが、このようなアクシデントがあったなら仕方ないです。今回に限っては、外に出したいわけではなかったが結果的に出ざるを得なかった競馬だったのです。

　そんな中で最後まで勝負根性を絶やすことなく、果敢にゴールした姿には心が震えました。改めて、ハープスターはすごいなぁ、えらいなぁと感じた次第です。

　今週、栗東に戻ってからのハープスターはかなり気合が入っていましたね。「走り足りない」というのを体で表現しているかんじでした。放牧に出ないのであればキャンターでの調整をするのでしょうが、5日に放牧が決まっているのでダグでの調整。そんな彼女の様子を松田博師は「ご機嫌斜め」と表現していました。ハープスターって食べるのが好き、走るのが好き。ほんと、健康優良児ですね！


　来春はドバイを選択肢のひとつに見据えて調整されるとのこと。当然ながら、放牧も短期間になることでしょう。松田博厩舎も解散まであと１年ちょっと。ドバイ遠征が実現したとしたら、松田博師がドバイの地で指揮をとるのはこれが最後になります。なんとか、無事に出走して欲しいですよね。その姿を皆さんも見たいでしょうし、わたしも見たいです。

　金鯱賞は気になる馬がいっぱい！エアソミュールは連勝を重ねて弾みをつけたいところ、カレンブラックヒルは復活のきっかけをつかみたいでしょう。ラストインパクト、サトノノブレスはここを勝って有馬に向かいたい。トゥザグローリーは暑さに弱いのでこれだけ冷えるのは大歓迎のクチです。

　そして、ウインバリアシオンは自分の脚元との戦い。いまは回復しているとはいえ、屈腱炎という爆弾を抱えていますから。でも、この馬は自分自身で脚元に不安を感じたら弾けない。自分からレースをセーブする傾向があります。だから、大きな事故には繋がりにくいと思うし、それが少し安心でもあります。


　で、いまの状態ですが「脚元は気にせず、自分からスッと伸びる」(中山助手)とのこと。それなら、競馬でもいつもの決め脚を使えることでしょう。「オルフェーヴルとあれだけ戦ってきた馬。このプライドのために頑張りたい」（中山助手）と陣営も渾身の仕上げをしてきました。無事、レースで力を発揮できますように。そして、無事に帰ってきますように。