安い市場取引馬がよく走っている馬主は?(須田鷹雄)
◆POGでは意味が無いかもしれないが安馬で当てるとカッコいいというのも事実である
ほとんど遊びの領域だが、「安い馬の成績がいちばんよい馬主は誰だ?」ということを考えた。POGは価格が反映されないことがほとんどなので意味が無いかもしれないが、安馬で当てるとカッコいいというのも事実である。
安馬をどう定義するかが難しいが、ここでは税込315万円以下を対象に、現2〜12歳世代のPOG期間(2歳世代は12/7まで)を集計したい。100万円の馬と300万円の馬を同列に扱うこととなるが、この価格帯になると馬代金と総預託料のバランスで後者が大きく勝るので、あまり影響はないと思われる。
着度数別の結果は以下の通り。
馬主 着度数 勝率 複勝率1走あたり賞金
ビッグレッドファーム 59- 68- 74- 840/1041 5.7% 19.3% 74万円
森中蕃 37- 50- 70- 909/1066 3.5% 14.7% 49万円
ミルファーム 25- 29- 34- 712/ 800 3.1% 11.0% 39万円
ディアレスト 22- 28- 26- 255/ 331 6.6% 23.0% 91万円
加藤信之 20- 20- 16- 232/ 288 6.9% 19.4% 85万円
サラブレッドクラブラフィアン 16- 4- 12- 209/ 241 6.6% 13.3% 136万円
柏木務 13- 23- 27- 756/ 819 1.6% 7.7% 27万円
岡田牧雄 13- 19- 11- 204/ 247 5.3% 17.4% 58万円
山上和良 13- 13- 14- 272/ 312 4.2% 12.8% 46万円
松本好雄 12- 12- 17- 185/ 226 5.3% 18.1% 58万円
該当全馬の1走あたり賞金は51万円で、クラスを縦断してしまう前提の話だが勝率は3.9%、複勝率は13.4%。全クラス対象でも、そのほとんどは新馬・未勝利なのでこれでもある程度傾向が読み取れる。
ビッグレッドファームとラフィアンの両方がランクインし、勝率・複勝率・1走あたり賞金が平均を上回っているあたりはさすが。他ではディアレストの数値が高い。
「やはりBRFだったか」という感じの結果だが、ドラフトの時期になるとどうしてももっと高い馬や派手な血統の馬に目が行ってしまう。「BRFは敢えて安いほうから」くらいの気持ちで、来年の指名候補馬は検討してみたい。