人気で敗れたエピファネイアとキズナの共通点
弥生賞というと、皐月賞を意識して一流馬たちが集う春前の前哨戦。昔はどちらかというと堅いが、近年になると「そこそこは堅いけど3着までには人気薄も1頭絡んでくる」というイメージになってきている。その裏でスターホース候補や、後のGIホースたちが人気になりながらもコロッと負けているという歴史もある。
昨年こそトゥザワールド、ワンアンドオンリーの1、2着で落ち着いているが、2年前(2013年)はカミノタサハラ(6番人気)とミヤジタイガ(10番人気)の人気薄で波乱のワンツー。2番人気だったコディーノがなんとか3着を死守したが、1番人気エピファネイアは4着、さらに3番人気キズナも5着と敗れ去っている。
当時3連勝で弥生賞に臨んだエピファネイアはテン乗りのビュイック。早仕掛けで伸びを欠いたというレース後評だったが、その後は再び主戦福永に戻って皐月賞・ダービーと2着してその後はGIホースになるのだから、確かにミスが出たレースだったのかもしれない。もう1頭の人気馬キズナも、後ろから追い込むも最後は伸び脚が足らず。「マイナス12キロの馬体重が響いたのでは?」という結果に終わっている。
負けた2頭の共通項を探すと、前走で走ったのが暮れの阪神2000mで行われていた『ラジオNIKKEI杯』だったということがある。そのレースは7頭という少頭数で、エピファネイア1着、キズナ3着とそれなりに結果は出たが、唯一、レースのタイム指数が明らかに良くなかった。それぞれ85と84。弥生賞以降は、走るすべてのレースで3桁指数のパフォーマンスを見せているスーパーホース2頭にとってはちょっと低すぎた指数だったのだ。あのときの『ラジオNIKKEI杯』は馬場が稍重だったこともあって、全体のペースも上がり時計も詰まってこなかったのが影響しているのだが、やはり弥生賞前でガクンとタイム指数を下げている馬というのは、たとえ人気馬であっても注意する必要があるという教訓となる。
もしあのとき予想を公開していたとしても、前走で90代半ばの指数を出していたカミノタサハラやミヤジタイガのどちらかに本命を打てていたかというとそれは無理な話。おそらく指数100台を2連発していたコディーノに本命を打っていた。カミノタサハラとミヤジタイガの2頭には△がやっとなので、結果としては馬単も3連単も当てられなかったと思っている。
ただ、こうして過去の弥生賞のタイム指数を振り返ってみると