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　今年の大阪杯はGI馬が7頭も揃う好メンバーとなった。中でも故障明けを一叩きされたダービー馬キズナ、昨秋の天皇賞馬スピルバーグの走りに注目が集まる。出走を予定している主な有力馬は次の通り。

■4/5(日)　大阪杯(4歳上・GII・阪神芝2000m)

　キズナ(牡5、栗東・佐々木晶三厩舎)は骨折による長期休養明け、プラス22キロの前走京都記念で3着。最後の伸びは欠いてしまったものの、さすがの実力を見せた。一叩きされての上積みは大きそうで、ここは昨年に続く連覇が期待される。

　スピルバーグ(牡6、美浦・藤沢和雄厩舎)は元々素質の高かった馬だが、昨秋にそれが一気に開花。瞬発力勝負なら現役屈指で、良馬場ならまず勝ち負けに持ち込めるだろう。

　イスラボニータ(牡4、美浦・栗田博憲厩舎)は昨秋の天皇賞3着の後は成績を落としているが、能力はここでも当然通用する。一叩きされて体に張りが出てくれば巻き返しは必至だろう。

　ロゴタイプ(牡5、美浦・田中剛厩舎)は不振が続いていたが、前走の内容なら復活したと考えて良いだろう。条件適性も高そうで、ここでも上位争いに持ち込んできそうだ。

　その他、有馬記念の内容からここでも差は無さそうなラキシス(牝5、栗東・角居勝彦厩舎)、瞬発力ならここでも引けを取らないショウナンパンドラ(牝4、栗東・高野友和厩舎)、前走の小倉大賞典を制して復活ムードのカレンブラックヒル(牡6、栗東・平田修厩舎)などの走りにも注目。発走は15時35分。

【データ分析】
人気(過去10回)…1番人気は[5-2-2-1]勝率50.0%、複勝率90.0%と軸として信頼できる。単勝オッズが一桁台の馬が[9-5-4-16]勝率26.5%、複勝率52.9%と標準程度の成績で、7〜9番人気の中穴が[0-3-1-25]複勝率13.8%、複勝回収率83%とそこそこの回収率であることから、人気別で偏った成績は出ていない。10番人気以上の大穴は[0-0-0-27]で掲示板も2回のみと人気がなさすぎる馬の台頭はやや少なめ。

脚質(過去10回)…レースで上がり3Fのタイムが3位以内の馬が[7-7-7-14]複勝率60.0%、複勝回収率166%、6位以下の馬が[0-1-3-59]複勝率6.3%、複勝回収率16%であることから、速い上がりを使えそうな馬を狙うことが必要になる。前走の上がりが1〜2位の馬が[4-5-4-16]複勝率44.8%、複勝回収率120%と好調で、そのうちでも今回1〜4枠の馬が[0-1-1-8]複勝率20.0%、複勝回収率69%、5〜8枠の馬が[4-4-3-8]複勝率57.9%、複勝回収率146%と、外枠で包まれることなく末脚を発揮できそうな馬が狙い目。また、前走の上がり3Fが5位以内を記録したのに当日の単勝人気が6〜9番人気とほどほどの穴馬評価となっている馬[2-3-2-14]複勝率33.3%、複勝回収率161%を狙う手もある。

前走着順(過去10回)…前走の着順が6着以下の馬は[0-2-4-46]複勝率11.5%、複勝回収率40%とかなりの低成績。複勝圏内の6頭のうち5頭は05〜08年とやや昔のもので、近6年なら[0-0-1-31]複勝率3.1%、複勝回収率たったの5%と壊滅的で、GI馬が多く集まるようになった近年では前走で好走できなかった馬には厳しいレースとなっている。ちなみに唯一の3着エイシンフラッシュ(11年3番人気3着)は前走有馬記念で前有利の展開を上がり3F2位の末脚で届かなかっただけで、能力はしっかりと示せていた。

◆キズナ
・陣営コメント/佐々木調教師
「前走(京都記念3着)は、スローになることは覚悟していたし、その中でも素晴らしい脚を使ってくれました。改めて能力の高さを示してくれたレースだったと思います。その後も特に問題なく順調に調整できており、強めも含めて時計もしっかり出してきています。相手は骨っぽいけれど、力のある馬だからこの馬の競馬をしてくれれば」

・一週前調教診断/井内利彰
　骨折明けの京都記念は3着。十分に調教を積んでの出走だったが、22キロの馬体重増はさすがに重めが残った感じ。それでも上がり33.3秒の末脚を使えているし、本来の持ち味を発揮するレースができた点は評価したい。
　今回は昨年勝ったレース。しかも休み明けではないという点から、連覇を期待したくなる。実際、この中間の追い切りでは