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25年前と今

  • 2015年04月04日(土) 12時00分


『ウイニング競馬』実況担当25周年

 4月。新年度のスタートです。私にとって平成27年度は、“テレビ東京『ウイニング競馬(旧・土曜競馬中継)』実況担当25周年”にあたります。

 ちなみに“○周年”というのは“満年齢”と一緒です。生まれた年=何かを始めた年は1年目ですがまだ0歳=0周年。誕生日=何かを始めた日から丸1年を過ぎて満1歳=1周年となります。私の場合、平成2年(1990年)4月7日の中山競馬から実況を始めましたので、去年の4月第1週から先週までが25年目。そして今週、めでたく“25周年”を迎えたわけです(厳密に言えば、始めたのが桜花賞前日の土曜日=第3回中山競馬第3週からなので、来週11日で“25周年”ですが)。

 今年40歳になる方がまだ中学生だった頃から喋っているんですね。そんなに長く続けていても、先週の日経賞でミルコ・デムーロ騎手を「マイケル・デムーロ騎手」なんて言い間違えちゃってるんですから、困ったモノです(自分でも『何かおかしいな』と違和感を覚えながら喋っていたんですけど…)。

 それはさておき、25年前はどんなだったか、思いつくままに並べてみました。

◎馬券は単勝、複勝、枠複だけ(馬複の発売は91年8月=北海道で試行から)。マークカードもなかった(馬複の発売開始に先駆けて90年4月に東京競馬場とウインズ後楽園で試験的に導入)。
◎日本の馬齢表記は数え年=生まれた時に1歳だった(満年齢になったのは2001年から)。
◎日本全国36カ所の競馬場で競馬が開催されていた(その後、盛岡が移転、門別が新設、中津、三条、益田、上山、足利、高崎、宇都宮、岩見沢、北見、旭川、荒尾、福山が廃止。今あるのは25カ所)。
◎「土曜競馬中継」の出演者は、司会=石森かずえさん(現・蛯名正義騎手夫人)、解説=原良馬さん、榎本正男さん(道新スポーツ記者=当時)、桜井裕夫さん(スポーツニッポン記者=同)、パドック解説=三木和夫さん(東京スポーツ記者=同)、同司会=小野寺直美さん、コーナー解説=小坂巌さん(競馬キャスター=同)、それに実況の私。石森さん、榎本さんとは、毎週のように番組終了後の“飲み会”を催していた。
◎同番組では、当日のレース結果(アラブと障害の一般戦を除く)をすべて実況付きの映像で紹介していた(その実況も私の仕事。おかげでみっちり“練習”できた)。
◎テレビ東京の“社杯レース”は、12月に中山で行われていた「テレビ東京杯3歳牝馬S・G3(芝1600メートル)」だった(『青葉賞』になったのは94年から)。
◎携帯電話やパソコンを持っている人はほとんどいなかった。

 まだまだありますが、今回はここまでにしておきます。それにしても(当然と言えば当然なんでしょうが)、25年前と今とでは、いろんなことが変わっちゃったものですね。

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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