◆「ロゴタイプがエピファネイアに完勝する舞台。それが高速馬場の皐月賞である」
武豊騎手がドバイワールドCについて「エピファネイアが惨敗するような舞台の一方、プリンスビショップ(勝ち馬)が圧勝できる舞台でもある」と武豊TV! で感想を述べていました。馬場が違えばエピファネイアでも惨敗してしまうかもしれないが、他の馬場では負け続きの馬が圧勝するチャンスにも変わるともいえる。だから色んな馬場にチャレンジすることが重要なのでしょうね。
この言葉を借りるなら「ロゴタイプがエピファネイアに完勝する舞台。それが高速馬場の皐月賞である」というのはどうでしょう?
金曜以降雨が降らず、土、日に気温が上がれば、今年の皐月賞は高速馬場が確実。ドバイワールドCとまでは言いませんが、ジャパンカップともドバイワールドCとも異なる能力が要求されそうです。
高速馬場の2013年にレコードタイムで優勝したのはロゴタイプ。2着は先の話題にも出たエピファネイア(昨年のジャパンカップで世界1のレーティングを獲得したジャスタウェイに圧勝した馬)。ロゴタイプは、芝2000mでの勝利は後にも先にも皐月賞だけ。ロゴタイプの父、ローエングリンも1600mを1分31秒台で優勝した実績はありますが、2000m以上の重賞は勝てませんでした。
と、1頭だけの実例では異論も多そうなので、高速皐月賞の特殊性をイメージできる馬をもう少し用意しておきましょう。たとえば、2009年に2着のトライアンフマーチや2004年に3着のメイショウボーラーの2頭も「高速馬場の皐月賞だからこそ馬券になれた馬」では?
2頭に共通するのも、皐月賞以降は芝1800mすら勝てなかったこと(メイショウボーラーは出走すらしていない)。そして1400m以下で勝利したことです。
「将来はマイル以下で走るスピード馬が走れる。それが高速皐月賞」と書くのは極端すぎるでしょうか?
将来のマイラーといっても、週末の予想も当てられない人間が予想できるのか? と言われても反論はできないので(本当は将来の予想の方が当たってるんですけど)「すでにマイル重賞を勝っている馬」ということなら、クラリティスカイとダノンプラチナを。
この2頭では、血統的にロゴタイプやメイショウボーラーに近いのはクラリティスカイ。母父スペシャルウィークは、母父としてのポテンシャルもサンデー系の中ではトップレベルの1頭。
今までの皐月賞以上に速い上がりが要求される馬場になるならダノンプラチナ。昨年末に路盤改装されたことによって、中山芝は今まで以上に速い上がりが出やすくなったのは、ディープ産駒には有利です。