ハンデ戦では「敢えてハンデが重くなった馬を狙え」と主張することが多い私だが…
マーメイドSはハンデ戦になって既に9回が終了したが、もはや無法地帯というか、なんでもありの状況になっている。
1~3着がすべて5番人気以内だったという年はゼロ。一方で7番人気以下が複数馬券に絡んだ年が9回中5回ある。
ハンデ戦では「敢えてハンデの重い馬を狙え」「敢えてハンデが重くなった馬を狙え」と主張することが多い私だが、マーメイドSについてはその看板を下ろさざるをえない。53キロ以下の馬が[7-6-6-58]で馬券に絡んだ馬の6割以上、前走から斤量減となる馬が[6-5-6-54]で、やはり6割近く。しかも前走から3キロ以上減った馬が[2-2-2-31]だ。
前走クラス別成績で見ても、前走準オープン組が[2-2-4-26]、さらに前走1000万条件組が[2-2-0-10]で、実は前走1000万条件組の勝率・複勝率は前走重賞組よりも高い。08年には前走1000万条件(しかも牝馬限定戦)で9着だったトーホウシャインがここで勝っており、もはや「本当に重賞か!?」というレベルだ。
ついでに年齢別成績を見ても、6歳馬が[2-3-1-13]で複勝率31.6%と、他の年齢より高くなっている。強い馬ほど早く繁殖入りする牝馬の世界にあって、これはかなり珍しい。
ハンデ戦になって以降、マーメイドSで全馬の単複を均等買いした場合の回収率は単勝153%・複勝121%。他の牝馬ハンデG3は愛知杯が牝馬限定戦になって以降通算で単107%・複85%。中山牝馬Sは過去10年で単72%・複95%。それなりに荒れてもいるが、マーメイドSは特に波乱傾向が強い。変に理屈で予想を突き詰めるより、「格下・人気薄から振り回す」という方針で行ったほうがよい重賞だ。