GI馬コパノリチャードなどがエントリー/函館スプリントS
今年の函館スプリントSには、昨年の高松宮記念を制したコパノリチャードが登場する。今年は勢いを欠いているが、ここなら実績上位で、GI馬らしい走りが期待されるところ。他にも快足・アンバルブライベン、勢いのあるサトノデプロマットなども参戦して、GI馬相手にどんな競馬ができるかに注目が集まる。出走を予定している主な有力馬は次の通り。
■6/21(日) 函館スプリントS(3歳上・GIII・函館芝1200m)
コパノリチャード(牡5、栗東・宮徹厩舎)は昨年の高松宮記念から勝ち星を挙げていないが、このメンバーに入れば実績上位。ダイワメジャー産駒でパワーがあるので洋芝もこなせるタイプ。58キロの斤量さえこなせれば当然上位争いに持ち込んでくるだろう。
アンバルブライベン(牝6、栗東・福島信晴厩舎)は開幕週でそのテンの速さが生きそう。使い込まれていただけにレース間隔がとれたこともプラス材料で、ここは一気の逃げ切りが期待される。
その他、洋芝が合うローブティサージュ(牝5、栗東・須貝尚介厩舎)や、サトノデプロマット(牡5、栗東・高橋亮厩舎)・ティーハーフ(牡5、栗東・西浦勝一厩舎)といった勢いのある馬もこのメンバーでどれだけやれるかに注目が集まる。発走は15時25分。
【データ分析】
人気(函館競馬場で行われた過去9回)…1番人気は[2-3-0-4]勝率22.2%、複勝率55.6%とどちらともいえないくらい。2〜5番人気が[4-3-7-22]複勝率38.9%、複勝回収率103%と人気馬全体ではそれなりに信頼が置けそうで、6〜10番人気が[2-3-1-39]複勝率13.3%、複勝回収率98%となかなか高い回収率。11番人気以下が[1-0-1-37]複勝率5.1%、複勝回収率75%と標準程度。近3年はダントツの1番人気が人気に応えられないパターンが続いている(12年単勝オッズ1.3倍2着ロードカナロア、13年単勝オッズ2.1倍7着ドリームバレンチノ、14年単勝オッズ1.6倍11着ストレイトガール)。
枠番(函館競馬場で行われた過去9回)…1〜3枠の内枠の馬が[7-5-3-27]複勝率35.7%、複勝回収率101%と好調。4枠から外枠の馬[2-4-6-75]複勝率13.8%、複勝回収率85%は複勝率で半分以下になっているが、近3年では[1-1-2-14]複勝率22.2%、複勝回収率220%と高い回収率を挙げている。近3年の人気馬が内で詰まってしまうことが多いなか、スムーズに回ってこれるような馬を狙うのも一つの手。
性別(函館競馬場で行われた過去9回)…夏開催の函館競馬の特徴のひとつでもある牝馬の活躍が目立つレースで、牡馬[4-5-5-76]複勝率15.6%、複勝回収率57%と比べて、牝馬が[5-3-4-23]複勝率34.3%、複勝回収率174%と複勝率・複勝回収率ともに倍以上の差をつけている。特に前走から距離短縮で臨む牝馬が[2-1-3-10]複勝率37.5%、複勝回収率301%で穴として期待したいパターン。
◆アンバルブライベン
・一週前調教診断/井内利彰
高松宮記念こそ惨敗したが、京阪杯、シルクロードSの勝利は見事。負けたとはいえ、前走も自分のレースはしており、今回もその姿勢は変わらないだろう。すでに函館競馬場に入ってから、本追い切りを消化しているが、その場所が函館ダート。
デビューからここまでの戦歴の中で、トラック馬場で追い切りをした経験はない(ゲートは除く)。とはいえ、それが大きなマイナスになることはないと思われるが、これまでの好走に坂路での追い切りでラスト1Fが12秒を切るような動きを見せていたことが大きな好走要因だとすれば、追い切り場所の変化が微妙な影響を与えるかも知れない。
・血統診断/望田潤
母チェリーコウマンはダ2300mのG3ウインターSの勝ち馬。ルールオブロー×スプレンディドモーメントという字面は地味だが、レディアルバローザ、ノットフォーマル、ラブフール、ミヤジエムジェイなどで成功しているKingmambo≒クラウンドプリンスのニアリークロス2×3が光る配合で、このパワーを武器に短距離で一本気な逃げを見せる。パワーで走るスプリンターで