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ダービー騎乗&目黒記念勝利 歓喜の1日を振り返る!

  • 2015年06月23日(火) 18時00分
小牧太

今回の太論では、ダービー、そして目黒記念について、たっぷり振り返っていただきます!


新潟大賞典に続き、目黒記念も勝利と、ここにきて追い風が吹いてきた感のある小牧騎手。今回の太論では、ダービー、そして目黒記念について、たっぷり振り返っていただきます!
(取材・文/不破由妃子)


目黒記念は勝つんちゃうかなと思ってた

──目黒記念優勝、おめでとうございます! 新潟大賞典に続き、今年2勝目の重賞勝利となりました。

小牧 少し前まで、「今年はもう(重賞を)勝てんのかなぁ」と思ってたからねぇ。うれしいですわ。でも、目黒記念は、ひょっとしたら勝つんちゃうかなと思ってた。

──そうなんですね。やはり、ジョッキーの手応えと実際の人気には乖離がありますね。

小牧 あの馬、力があるのはわかってたから。だって、去年の天皇賞(秋)では着にきてんねん(5着)。あのときも内枠ですわ(1枠2番)。勝った京都大賞典も2番枠で、そのレースを事前に見てたんです。で、この馬は内枠に入ったときに走るんやな〜と思ってたら、1番枠ですやん。あ、これ、勝つかもしれんなと。

──新潟大賞典のときもそうでしたが、事前に過去のレースを見て、しっかり予習されていたんですね。

小牧 うん、そう。何度も一緒に競馬してるから、レースを見んでも力があるのはわかってたけどね。

──それにしても鮮やかでした。馬群を縫うように伸びてきて。「目黒記念をじっくり振り返ってください」というリクエストがたくさんきています。

小牧 なんせね、4コーナーの手応えが違いましたわ。あれだけ手応えがあって、なおかつ東京の馬場やったら、そりゃあ余裕を持って乗れるよね。何もかも思っていた通りでしたわ。

──内枠がいいということは、ラチを頼る癖があるのですか?

小牧 いや、レースを止めようとする癖があんねん。ゴールしたとき、ガッツポーズもなにもしなかったでしょ? 先頭に立った途端に止まりかけたんですわ。おぉ! と思って、怖いから逆に引っ張ってた。そういう馬なんやね。逆に、馬群のなかでは一生懸命走る。だから、外枠より内枠がいい。

──なるほど。次走は札幌記念だそうですね。

小牧 うん。乗りに行きます。また内枠に入ればチャンスやね。逆に外目が当たったらガックリやけど(苦笑)。

──続いてはダービーですが、こちらは残念ながら11着。

小牧 状態はすごく良かったし、思ったようには乗れたんやけどね。4コーナーはいい感じやったんやけど、そこから伸びなかったもん。グッとくる瞬間が一度もなかった。折り合いもついて、なんの不利もなく、終始スムーズやったけどね。ダノンメジャーに関しては、やっぱり距離なのかなぁと思った。

──橋口先生から指示はあったんですか?

小牧 うん。「できるだけ内に入れて、折り合いに気を付けて、終いを生かす競馬を」っていう指示でした。指示通りに乗ってこれたんやけどね。欲をいえば、もうひとつ前の位置に付けたかった気もするけど。

──橋口先生から指示が出るのは珍しいですよね。

小牧 そうやね。やっぱり最後のダービーやから。レース後は「納得した。言うことないわ」って言うてくれました。僕自身もね、レース自体は楽しんで乗れましたわ。(単勝)オッズを見たら100倍以上付いてたから、人間側がイレ込んでもいいことないなと思ってね。楽しい1日やった。

──なんといっても、最後に重賞を勝ちましたからね!

小牧 やっぱりそれが大きいね。ダービーのあとはさすがにガッカリして、ちょっとテンションが下がってたなかでの目黒記念だったんやけど。そこで勝ったもんやから、もう帰りはウキウキや(笑)。

──まっすぐ帰られたんですか?

小牧 うん。橋口先生の最後のダービーやから、嫁さんも来ててね。帰りはバレットの娘と3人で新幹線で帰りましたわ。ビールとワインを買い込んで、娘は牛タン弁当、僕は中華弁当を食べて。娘とふたりでよう飲んだわ(笑)。そのままどこも寄らずに、まっすぐ家に帰りました。

──珍しいですね。

小牧 次の日、ノースヒルズのコンペだったんです。ダコールに続く重賞勝ちやからね(ダコールはノースヒルズ、ヒットザターゲットは前田晋二氏の所有馬)。もう鼻高々や(笑)。オーナーもすごく喜んでくれて、その日はさすがにヒーローでしたわ。

小牧太

次の日、ノースヒルズのコンペだったんです。ダコールに続く重賞勝ちやからね。もう鼻高々や(笑)



【次回の太論は!?】
次回も引き続きレース回顧。ダノンマックインでの勝利や、エノラブエナで挑んだ平安Sなどを振り返るとともに、笹田調教師や武豊騎手らと出掛けたという1泊旅行のエピソードも!
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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