今週から夏の札幌開催が開幕。重賞第一弾となるクイーンSは、ヴィクトリアマイルで復調気配を見せたレッドリヴェールが阪神JF以来の勝ち星を挙げられるかに注目が集まりそうだ。出走を予定している主な有力馬は以下の通り。
■8/2(日) クイーンS(3歳上・牝・GIII・札幌芝1800m)
レッドリヴェール(牝4、栗東・須貝尚介厩舎)は前走のヴィクトリアマイルで4着。人気以上の結果は出せなかったものの、先行して直線でも伸びており、一頃より明らかに良くなっているところは見せた。今回は前走に比べるとメンバーが楽で、函館で行われた札幌2歳Sを勝っているように、洋芝適性も高い。2013年の阪神JF以来の復活勝利に期待がかかる。
フーラブライド(牝6、栗東・木原一良厩舎)は日経新春杯、阪神大賞典、天皇賞・春と、今年は牡馬の一線級と戦ってきた。日経新春杯では2着に入り、天皇賞・春でも0.9秒差と大きくは負けておらず、牝馬同士のここなら勝ち負けが期待されるところだろう。
その他、前走で久々の勝ち星を挙げたブランネージュ(牝4、栗東・藤岡健一厩舎)、前走は直線で前が塞がってしまったイリュミナンス(牝5、栗東・松永幹夫厩舎)、初の洋芝で快勝したフレイムコード(牝6、栗東・谷潔厩舎)、3歳馬ノットフォーマル(牝3、美浦・中野栄治厩舎)辺りも上位争いの圏内。発走は15時25分。
【データ分析】
人気(札幌競馬場で行われた過去9回)…1番人気は[2-2-1-4]勝率22.2%、複勝率55.6%とそこそこ。1〜5番人気が[8-4-5-28]複勝率37.8%、複勝回収率71%、6〜10番人気が[0-5-3-37]複勝率17.8%、複勝回収率87%、11番人気以下が[1-0-1-31]複勝率6.1%、複勝回収率51%と大穴の出現頻度はやや少なめだが、全体的には人気別の偏りは見られない。
枠番(札幌競馬場で行われた過去9回)…6〜8枠の馬は[3-2-2-47]複勝率13.0%、複勝回収率40%と最初のコーナーまで約180mしかない分、厳しいレースを強いられている。1〜2枠の内枠はサンプルがやや少なくなるが、[2-2-0-13]複勝率23.5%、複勝回収率46%と内を通るプラスはあるが前が壁になるリスクもあり、成績は良くはない。3〜5枠が[4-5-7-36]複勝率30.8%、複勝回収率113%と好調で、中枠>内枠>外枠の順で有利になりそう。
所属(札幌競馬場で行われた過去9回)…関東馬が[4-3-3-51]複勝率16.4%、複勝回収率41%で、関西馬が[5-6-6-45]複勝率27.4%、複勝回収率101%と関西馬の方が回収率では優秀。しかし、1〜4番人気の人気馬に限ると関東馬は[4-1-2-6]複勝率53.8%、複勝回収率98%と好調なのに対し、関西馬が[3-3-2-15]複勝率34.8%、複勝回収率58%と関東馬に分がある。5番人気以下の人気薄だと、関東馬が[0-2-1-45]複勝率6.3%、複勝回収率26%とほとんど走らず、逆に関西馬は[2-3-4-30]複勝率23.1%、複勝回収率127%と好成績を残している。このレースに関して、迷ったときは「人気馬は関東馬から、穴馬は関西馬から」と覚えておきたい。
◆フーラブライド
・陣営コメント/木原調教師
「前走(天皇賞・春11着)の後は放牧に出してリフレッシュ。ノーザンファーム空港から、7月1日に函館入りさせました。順調に乗り込まれて息遣いもひと追いごとに良化。エンジンのかかりが遅いタイプなので、このコースがどうかですが、中山の1800mで強い勝ち方をしているように対応できるはずです。ここは楽しみにしていますよ」
・一週前調教診断/井内利彰
函館競馬場、札幌競馬場は2歳、3歳の未勝利時代に経験済み。そういった意味で函館競馬場での調整には全く問題がないし、栗東在厩時にもCWでの追い切りが主体なので、函館Wがあれば、馬の仕上がりに関しては問題ない。
天皇賞・春以来となるレース間隔を思えば、追い切り本数は少ない。しかし