---

　昨年2着のクリノスターオーが前走の惨敗からの巻き返しを期す。GIに手が届いてもおかしくない実力を持った馬で、ここを勝って波に乗りたいところだろう。それを復調気配のGI馬グレープブランデーなどが阻むのか。出走を予定している主な有力馬は以下の通り。

■8/16(日)　エルムS(3歳上・GIII・札幌ダ1700m)

　クリノスターオー(牡5、栗東・高橋義忠厩舎)は前走の帝王賞で2番人気を裏切って6着に敗れたが、3走前と2走前の内容から力落ちしていることはないだろう。昨年のこのレースはローマンレジェンドと一騎打ちの末、2着に敗れはしたが、3着のインカンテーションを5馬身千切るというパフォーマンスを見せた。スピードを生かせる条件で今年も好走が期待される。

　グレープブランデー(牡7、栗東・安田隆行厩舎)はここにきて復調ムード。伸びそうで伸びないところはあるが、ここ2走は距離が短かったことも確か。距離延長の今回は馬券圏内が期待される。

　その他、前走の内容が良かったソロル(牡5、栗東・中竹和也厩舎)、前々走が強い競馬だったジェベルムーサ(牡5、美浦・大竹正博厩舎)、ペース次第で好走が可能なエーシンモアオバー(牡9、栗東・沖芳夫厩舎)辺りも上位争いの圏内。発走は15時25分。

【データ分析】
人気(札幌競馬場で行われた過去8回)…1番人気は[2-0-2-4]勝率25.0%、複勝率50.0%と少し不安定。1〜5番人気が[8-5-3-24]複勝率40.0%、複勝回収率74%と並程度。6〜10番人気が[0-3-5-32]複勝率20.0%、複勝回収率104%とやや好調で、11番人気以下が[0-0-0-20]複勝率0.0%と出走数は少ないが馬券圏内がない。

前走距離(札幌競馬場で行われた過去8回)…前走の距離と今回の距離が同距離の馬は[2-1-5-36]複勝率18.2%、複勝回収率64%。距離延長は[1-2-0-13]複勝率18.8%、複勝回収率48%と人気馬しか来ていない不利なローテで、距離短縮の馬が[5-5-3-27]複勝率32.5%、複勝回収率88%と3つのローテーションパターンの中では最も優秀。特に距離短縮の中でも5〜8枠の馬が[5-3-2-13]複勝率43.5%、複勝回収率126%と好調。外枠の距離短縮馬を積極的に狙いたい。

所属(札幌競馬場で行われた過去8回)…関西馬が[5-3-5-51]複勝率20.3%、複勝回収率56%、関東馬が[3-4-3-22]複勝率31.3%、複勝回収率101%と、複勝率・複勝回収率共に関東馬が優勢なレース。ただ、関西馬がそのまま不利になるというわけではなく、1〜3番人気の関西馬は[5-2-3-8]複勝率55.6%、複勝回収率88%と堅実で、4番人気以下が[0-1-2-43]複勝率6.5%、複勝回収率44%と大きな減点材料。関東馬を見てみると、こちらは逆に1〜3番人気が[2-0-0-4]複勝率33.3%、複勝回収率41%と安定感を欠き、4〜8番人気の中穴クラスが[1-4-3-9]複勝率47.1%、複勝回収率175%と高い回収率を誇っている。

◆クリノスターオー
・陣営コメント/中塚調教助手
「前走(帝王賞6着)はやや速いペースでの逃げになり、最後は苦しくなってしまいました。レース後は放牧に出してリフレッシュさせ、ここを目標に函館へ入厩。牧場で