▲ダートGI戦線で好走し続けたブルーコンコルド 撮影:下野雄規
各一口クラブを、様々なデータから徹底的に分析していくこのコラム。クラブの特色や強みはどこなのか、血統・価格・厩舎など、どんな条件が一番オイシイ“買い”ポイントなのか、じっくりと探っていきます。(文:大薮喬介)
デビュー率はどの世代も100%
ブルーインベスターズの前身は、かつて北海道浦河にあった荻伏牧場を主体にした「荻伏レーシング」。荻伏牧場といえば、ハギノトップレディやダイイチルビーなどの「華麗なる一族」を出した名門牧場だ。荻伏Rは1977年に設立され、1990年度のJRA最優秀ダートホースに輝いたカリブソング、1995年のダービー卿CTを優勝したオギティファニーなどを輩出。その後、「荻伏オーナーズ」に名称を変えているが、その頃の代表馬がダートGI戦線で好走し続けたブルーコンコルドだ。
2002年の京王杯2歳Sを制したこともあり、2歳から3歳秋までは芝路線だったが、ダートに転向してから素質開花。9歳の秋に引退するまで交流GIを7勝するなど、息の長い活躍を見せた。その同馬がまだ現役で、かつクラブ設立30周年を迎えた2007年に経営体制からすべてをリニューアルし、現在のブルーインベスターズとなった。
以前は荻伏牧場や同牧場とゆかりのある牧場などから馬を集めていた牧場系に近いクラブであったが、新しく生まれ変わったブルーIは、いわゆるバイヤー系のクラブ。調教師の目にかなった馬だけを募集馬にしているだけあって、牧場で購入することもあれば、セリで落とすこともある。当然、調教師から断られる馬もおり、そのぶん募集馬のラインナップは毎年8頭前後で、少数精鋭のかたちをとっている。