小倉の滞在馬房ゼロで脅威の勝率!!友道厩舎の快進撃
◆最終週も勝ち負け必至
函館、札幌、小倉など、競馬開催が遠方に分散するローカルシーズン中、どのキュウ舎がどの開催に力を入れているかを知るには、各場の馬房をどれだけ確保しているかを見ればいい。北海道シリーズに力を入れているキュウ舎は小倉の馬房と交換に北海道の馬房を確保するし、小倉に勢力を集中させるキュウ舎はその逆を行う。
しかし馬房確保状況とは逆の活躍を見せるキュウ舎が時に出現するのが競馬の面白いところ。今夏の小倉開催で現在リーディングトップは音無キュウ舎(6勝)なのだが、すごいのは2位につけている友道キュウ舎だ。例年、夏は北海道に重点を置いているキュウ舎で、今年もその例に漏れず、小倉の滞在馬房はゼロ。にもかかわらず、小倉で4勝を挙げる奮闘ぶりを見せている。馬房自体は確保していないのだから当然使う数も多くはないわけで、勝率=約3割6分、連対率=約5割4分という驚異の高打率を誇っている。
今年は珍しくまだ北海道で勝ち鞍を挙げていないのだが、その分を小倉できっちり補填するあたりが優良キュウ舎の底力。最終週の小倉も3頭と出走予定数は多くないが、その全てが勝ち負け必至というのだから勝ち星の上積みが期待できそうだ。
「今は馬がリラックスしているし、前走の勝ちっぷりから連勝を狙っている」(杉村助手)土曜障害オープンのアドマイヤレイに、「1200メートルの芝が合ったんだろう。この舞台2走目ならさらに」(林助手)という日曜3歳未勝利戦のアドマイヤジャズ、「まだ八分の状態だけど、菊花賞を見据えている馬だけに、いきなりから結果を出したい」(杉村助手)日曜3歳上500万下(芝2600メートル)のサラトガスピリット。うまくいけば、馬房ゼロで夏の小倉リーディングという快挙もあるかもしれない。
(栗東の坂路野郎・高岡功)