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松田国英調教師が「ちょっとスゴイよね」と期待するロライマらがデビュー!

  • 2015年09月22日(火) 18時00分


【栗東】
◆エルリストン(牡、父マンハッタンカフェ、母アスペンアベニュー、栗東・須貝尚介厩舎)
今週のデビュー馬

 近親に2008年桜花賞を制したレジネッタがいる血統で、半兄アスペンツリー(父スペシャルウィーク)は東京ダート1600mの新馬戦を制している。
 本馬は8月15日に吉澤ステーブルWESTから栗東へ入厩。本格的に追い切られたのは9月10日だったが、この時に坂路4F53.9秒を馬なりでマーク。併せ馬に先着し、ラスト1F12.6秒も評価できる内容だった。「心臓がいい。軽いフットワークをする馬で、いかにも瞬発力がありそうなタイプ」と須貝尚介調教師の評価も高い。9月16日の坂路ではレースでも騎乗予定の浜中俊騎手が跨って、また併せ馬で馬なり先着している。9月27日(日)阪神芝2000mのデビュー戦が楽しみ。

◆ロライマ(牡、父キングカメハメハ、母ミルフィオリ、栗東・松田国英厩舎)
今週のデビュー馬

 父、母ともに現役時代に松田国英厩舎で管理されたマツクニ血統。また同厩舎では、先週デビューしたスマートオーディンが阪神芝1800mの新馬戦を圧勝している。
 本馬は7月16日に社台ファームから栗東へ入厩。ということで、2ヶ月以上、トレセンで乗り込んでのデビューとなる。その効果なのだろうか、9月16日のCWでは、時計を要する馬場状態にも関わらず、持ったままの手応えで追走した相手に同入。ラスト1Fは12.3秒という時計。これには「全体時計は遅いけど、この馬場であれだけ軽快な動きができるんだから、ちょっとスゴイよね」と松田国英調教師も興奮気味。デビュー戦は9月27日(日)阪神芝2000mをC.ルメール騎手で予定している。

◆ランドストーリア(牡、父ブラックタイド、母アズサトップレディ、栗東・安達昭夫厩舎)
今週のデビュー馬

 2015年北海道トレーニングセールにて、550万円で落札されており、近親に地方交流重賞の2014年兵庫チャンピオンシップを優勝したエキマエがいる血統。
 8月13日のゲート試験に合格しているが、その時のラップが12.1秒。非常にダッシュ力がある印象だったが、ここまでじっくりと時間をかけて仕上げられている。9月16日の坂路では新馬ブラックジョーを追走して、馬なりで先着。時計は4F55.0秒、1F13.1秒と地味だが、動きはスピード感があって悪くない。「中間にはCWでも追い切りができていますし、出走態勢は整いました」と安達昭夫調教師。9月26日(土)阪神芝1200mを北村友一騎手でデビューする予定。

◆マイネルラック(牡、父オレハマッテルゼ、母トーワフォーチュン、栗東・梅田智之厩舎)
 母系に2002年新潟記念を優勝し、同年ファインモーションが優勝したエリザベス女王杯で4着したトーワトレジャーがいる血統。
 本馬は8月21日にビッグレッドファーム鉾田から栗東へ入厩。8月28日のゲート試験に合格すると、その後は坂路での追い切りを積み重ねた。9月16日はCWで古馬1000万下との併せ馬。さすがに格上が相手だったこともあり、手応えが見劣った上に遅れてしまったが、5F69.7秒でラスト1F13.1秒は新馬として決して悪くない数字。9月26日(土)阪神芝1200mでデビューする予定となっている。

【美浦】
◆マツリダバッハ(牡、父ディープインパクト、母ムーンレディ、美浦・国枝栄厩舎)
 2010年のダービー、2012年の天皇賞・秋を制したエイシンフラッシュの異父弟。5月の千葉サラブレッドセールに上場され、1億9000万円(税抜)で落札された。当初は夏の新潟デビューを目指していたが、成長を促すために山元トレセンで再調整。9月2日に再入厩して態勢を整えてきた。16日の追い切りではディープジュエリー(ローズSに出走して7着)を相手に先行して併入。前進気勢を維持したフォームで駆け抜けた。「ジョッキー(蛯名正義騎手)とも相談して立て直すことにしたけど、だいぶ力強さが出てきた。放牧前に比べれば馬が良くなっているし、あとは実戦に行ってどうか。当然、血統的にも走ってもらいたいと思っている」と国枝栄調教師。9月27日、中山の芝2000mを蛯名正義騎手で予定している。

◆プールアンレーヴ(牡、父Pour Moi、母Logjam、美浦・鹿戸雄一厩舎)
 Montjeu産駒の父は2008年の英ダービー馬。一族にも欧州のGIウイナーなど活躍馬が並ぶ。9月16日には柴田大知騎手が跨り、ウッドチップコースで初時計をマーク。20日にも軽く時計を出している。入厩後の追い切り本数は少ないが、「牧場でも乗り込んでいたし、性格は素直。血統からイメージしていた手先の重たさは感じないし、意外と軽い走りをする」と鹿戸雄一調教師。9月27日、中山の芝2000mを視野に入れている。

◆シュペルミエール(牡、父ステイゴールド、母ヒカルアモーレ、美浦・木村哲也厩舎)
 クロフネ産駒の母は新馬勝ちを含め、通算2勝。現5歳の半姉グランデアモーレも新馬勝ちを含め、4勝をマークしている。おじには現オープンのアーデントがおり、血統的にも素質を秘めている。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、9月4日に再入厩した。「まだ気持ちの面を含めて走り方を分かっていないようなところがあるけど、いいモノはある。現状、ゆったりと走れる長めの距離が良さそう。先を見据えて育てていきたいですね」と木村哲也調教師。9月27日、中山の芝2000mを北村宏司騎手で予定している。

◆コウソクライン(牡、父ダイワメメジャー、母ウィンドハック、美浦・畠山吉宏厩舎)
 セレクトセールの出身。現3歳の半兄ブランドベルグは新馬勝ちを含め、芝の中距離で2勝している。「与えたメニューを順調にこなしているし、動き自体も水準以上。大きな馬体や悍性の強さは父譲り。いいスピードがありそうだし、稽古通りなら初戦から楽しみ」と畠山吉宏調教師。9月26日、中山の芝1600mを内田博幸騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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