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【今月の喜怒哀楽】『本気で怒ってくれた藤田さんへの感謝』

  • 2015年09月22日(火) 18時01分
祐言実行

▲札幌開催を最後に引退した先輩藤田伸二騎手とのエピソードを語る


競馬人気を支えていた柱がまた1本


 9月12日、阪神3レース(3歳未勝利・ベルディーヴァ)で、JRA年間100勝(6年連続7回目)を達成することができた。自分史上最速であることもそうだが、誰よりも早く到達できたことは素直にうれしく思っている。

 去年100勝を達成したのは、11月1日の京都4R(2歳新馬・アドマイヤスター)。その去年は、上半期に二度の騎乗停止があったことを考えると、今年は騎乗停止がなかったことが本当に大きい。いや、大きいどころか、それがすべてといってもいいくらいだ。

 とはいえ今年も、制裁点はけっこうな数字をもらってしまっている。反省点はたくさんあるし、本来なら立場上、フェアプレー賞をもらえるような騎乗をしていかなければ…という意識はすごくあるのだが、徹底できていないのが現実だ。

 しかし、確実に意識は変わった。その意識をより強く植え付けてくれたのは、先日引退を発表した藤田さんだ。藤田さんには、去年の札幌ですごく怒られた。何度も何度も注意していただき、自分では意識しているつもりでも、それが十分ではなかったことに気づくことができた。最後には「お前、今度騎乗停止になったらビンタさせろ」と言われ、「わかりました」と答えたのだが、それ以来、騎乗停止がないということは、自分はよっぽど藤田さんのビンタが怖かったらしい(笑)。それは冗談としても、藤田さんの叱責が今年の騎乗に生きていること、生かしていかなければいけないと強く思っていることは確かだ。

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祐言実行 / 福永祐一
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祐言実行とは
2013年にJRA賞最多勝利騎手に輝き、日本競馬界を牽引する福永祐一。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線のレース回顧『ユーイチの眼』や『今月の喜怒哀楽』『ユーザー質問』など、盛りだくさんの内容をお届け。

1976年12月9日、滋賀県生まれ。1996年に北橋修二厩舎からデビュー。初日に2連勝を飾り、JRA賞最多勝利新人騎手に輝く。1999年、プリモディーネの桜花賞でGI初勝利。2005年、シーザリオで日米オークス優勝。2013年、JRA賞最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手、初代MVJを獲得。2014年のドバイDFをジャスタウェイで優勝。

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