昨年のオークス馬ヌーヴォレコルトと秋華賞馬ショウナンパンドラが登場する。春の宝塚記念で5着、3着と牡馬一線級相手でも通用する力を持っていて、ここではこの2頭が実績上位。果たして同世代のGI馬対決を制するのはどちらか。それとも牡馬が意地を見せるのか。出走を予定している主な有力馬は次の通り。
■9/27(日) オールカマー(3歳上・GII・中山芝2200m)
ヌーヴォレコルト(牝4、美浦・斎藤誠厩舎)は中山記念を勝った後、GIで続けて人気を裏切る形となったが、体調が安定しやすい秋は違ってくるだろう。中山記念の内容からもここは好走が期待される。
ショウナンパンドラ(牝4、栗東・高野友和厩舎)は秋華賞、宝塚記念と2度ヌーヴォレコルトに先着。安定感という点では劣るが、嵌った時の爆発力はこちらの方が上だ。宝塚記念でタフな馬場もこなしていて、今の中山も合いそうなだけに、一気の差し切りまで十分にある。
ロゴタイプ(牡5、美浦・田中剛厩舎)は本来の姿を見せられればここでも力上位。長いトンネルが続くが、皐月賞を完勝した中山の舞台で復活が期待される。
その他、近走不振もここでは実績上位のサトノノブレス(牡5、栗東・池江泰寿厩舎)、同コースのAJCCで2着に入っているミトラ(セ7、美浦・萩原清厩舎)、コース相性の良いマイネルミラノ(牡5、美浦・相沢郁厩舎)、ここでも通用する力があるマイネルフロスト(牡4、美浦・高木登厩舎)、除外対象も菊花賞3着の実績があるゴールドアクター(牡4、美浦・中川公成厩舎)辺りにも注目したい。発走は15時45分。
【データ分析】
人気(中山競馬場で行われた過去9回)…1番人気は[3-2-1-3]勝率33.3%、複勝率66.7%と標準並み。1〜5番人気が[8-7-3-27]複勝率40.0%、複勝回収率71%と連対の大半を占めている。6〜10番人気が[1-2-6-35]複勝率20.5%、複勝回収率75%とこれもまた標準並みで、11番人気以下が[0-0-0-32]複勝率0.0%と全く来ておらず、8年前に4着が1回あるのみで掲示板も厳しいレース。
前走クラス(中山競馬場で行われた過去9回)…前走がG1だった馬は[4-3-2-6]複勝率60.0%、複勝回収率113%と優秀。前走G2組が[4-1-3-18]複勝率30.8%、複勝回収率75%、前走G3組が[1-4-4-40]複勝率18.4%、複勝回収率54%、OPEN特別組が[0-1-0-19]複勝率5%、複勝回収率10%と、前走のレベルが高ければ高いほど複勝率・複勝回収率ともに高くなっているレース。
前走騎手(中山競馬場で行われた過去9回)…前走から騎手が乗り替わった馬は[2-2-4-57]複勝率12.3%、複勝回収率37%、同じ騎手で臨む馬は[7-7-5-37]複勝率33.9%、複勝回収率73%と前走から乗り替わらずに臨める馬が有利。特に乗り替わりの馬は近5回で[0-0-1-29]複勝率3.3%、複勝回収率17%と絶不調。同日他場・神戸新聞杯での騎乗馬との兼ね合いで乗れない場合や、秋の中距離G1の本命馬の多くは毎日王冠などにまわることなどから、乗り替わりは鞍上の弱化ととらえた方が良いかもしれない。
◆ヌーヴォレコルト
・一週前調教診断/井内利彰
前走宝塚記念時にも当コラムで取り上げているが、そこでも記したように、この馬の場合は1週前追い切りの内容が非常に重要。中山記念が併せ馬で先着したのに対して、ヴィクトリアマイルが同入、宝塚記念が単走だったので、結果が出たのは