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女子サッカーチームがBTCに来場

  • 2015年09月23日(水) 18時00分


監督が浦河出身という縁から実現

 今春、発足した女子サッカーチーム「北海道リラ・コンサドーレ」のメンバーが、このほど浦河町にて合宿を行った。19日に来町し、優駿ビレッジ・アエルを拠点にして、21日までの3日間、たっぷりと汗を流した。

 初日こそ、あいにくの雨模様だったが、20日と21日は朝から快晴に恵まれ、順調にスケジュールを消化できたようだ。

 アエルには、芝生の広場があり、サッカーコートとして使われている。一度に複数のコートを取れる広さを有しており、夏〜秋にかけては頻繁に大会が開催されている。

 北海道リラ・コンサドーレは、中1〜中2の女子22名で構成され、5年後のなでしこ1部リーグ入りが目標という。同チームの監督を務める宗像訓子(さとこ)さん(39歳)が浦河出身という縁から、今回の合宿が実現した。

生産地便り

宗像訓子監督(奥)と選手たち


 21日午後。BTCにやってくると聞いて、普段、馬が行き来する施設で、どんな練習をするのだろうかと思いながらいると、予定よりやや遅れてバスでご一行が到着。高松勝憲所長や木田直孝・浦河観光協会会長、岡内猛教育長などが出迎える中、まず、屋内直線ウッドコースの、往復ランニングからスタートすることとなった。

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直線でのランニング風景


 チームを2班に分割し、1班ずつスタートする。いつも馬しか走っていないコースに人間の集団が入って走るのはひじょうに違和感のある光景だ。

 メンバーはもちろん初めてここを訪れた子ばかりで、入口を入るなり、天井を見上げ、はるか彼方にぼんやりと見えるコースの終点に目をやり、絶句していた。直線で1000mあるウッドチップコースを往復するランニングである。サッカーがひたすら走らなければならない競技とはいえ、これはきついなぁと思わずにはいられなかった。

 反対側に車で移動して、最初の班が走って来るのを待つ。馬ならばアッという間にやってくるが、人間(まして女子中学生)ではそう簡単には行かない。待つこと約4分。ようやく一団がバラバラになりながら、折り返し地点まで到着しては休まずにすぐまたスタート地点まで戻って行く。2キロのランニングである。後にも先にも、こんな場所を走る機会はそうそうあるまい。

 全員が走り終わったところで記念撮影を済ませ、またすぐバスに乗り込んで、次の練習場所へ移動することになった。今度は屋内600mダートコースを使ってリレーを行うのだという。

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600mダートコースを使ってのリレー


 2キロ走った後、今度は1人1周ずつの全員リレーであった。ダートコースなので、砂浜を走るのと変わらない。シューズを脱ぎ、裸足になる子が多かった。3チームに分け、最初の組がスタートする。ここも、一周するのに、かなり時間がかかる。ただ、コースは楕円形になっており、内側が開いているので、仲間がどのあたりを走っているのかが分かる。最終的にはかなりの差がついてしまった。

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 この時点で、午後4時を少し過ぎていた。当初の予定では、敷地内の2400m芝コースを使って練習するだろうとも聞いていたのだが、時間の関係上、それは断念せざるを得なかった。展望台からの広大な景観をぜひ見て欲しかった気がするが…。この後、一行は町の乗馬公園にて乗馬にチャレンジしたという。

 翌21日も朝から快晴であった。この日は、地元浦河少年団を始め、新ひだか町の高静少年団、苫小牧エルソーレ、浦河第一中学校、様似中学校の各チームが集まり、リラ・コンサドーレとそれぞれ練習試合を行った。1チーム8人制サッカーで、コートもやや狭く、ゴールポストも小型だが、これは「できるだけ多くの子供たちがボールに触れるように」と配慮されたサイズなのだという。見ていると、やはりサッカーは本当にハードなスポーツだと思う。ひたすら走り続け、ボールを追いかけなければならない。技術や精神力に加え、持久力や瞬発力も求められるのは言うまでもなく、これはきついなぁと思わず声が出てしまった。

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リラ・コンサドーレ練習試合風景


 果たして5年後のなでしこ1部リーグ入りが実現できるかどうかは何とも分からないところだが、目標を高く掲げることは決して悪いことではない。現在、なでしこ1部リーグ、2部リーグにそれぞれ10チーム、チャレンジリーグに12チームと計32チームが存在している。北海道には「ノルディーア北海道」というチームがチャレンジリーグで戦っており、リラ・コンサドーレはまずそこを突破するのが当面の目標となるだろう。健闘を祈りたい。

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BTCウッド直線コース内で記念撮影

岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

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