素質馬同士のハイレベルな一戦/サウジアラビアロイヤルC
いちょうSからの改称となったサウジアラビアロイヤルC。昨年の覇者クラリティスカイは今年のNHKマイルCを制したが、今年もアストラエンブレムやイモータルなど素質の高い馬が揃った。出走を予定している主な有力馬は次の通り。
■10/10(土) サウジアラビアロイヤルC(2歳・重賞・東京芝1600m)
アストラエンブレム(牡2、美浦・小島茂之厩舎)は新馬戦こそ2着に敗れたものの、続く未勝利戦を上がり32.6秒の脚を使って圧勝。新馬戦で本馬を破ったロスカボスは野路菊Sを制し、未勝利戦で2着に負かしたブレイブスマッシュも次走を5馬身差で圧勝と、戦ってきた相手のレベルからも本馬の素質の高さが窺える。ここは母ブラックエンブレム、兄ブライトエンブレムに続く重賞制覇の期待がかかる場面。
イモータル(牡2、栗東・須貝尚介厩舎)は新潟の新馬戦を5馬身差で圧勝。先行して直線で軽く抜け出し、最後まで本気で追う場面がなかったにも関わらず上がり32.9秒という時計をマークしており、こちらも大物感はたっぷり。重賞のここでも当然上位争いが期待される。
その他、新潟2歳Sで3着に入ったマコトルーメン(牡2、美浦・水野貴広厩舎)、未勝利戦を出遅れながらも圧勝したハレルヤボーイ(牡2、美浦・田村康仁厩舎)、アストラエンブレムに負けたあとの未勝利戦を5馬身差で圧勝したブレイブスマッシュ(牡2、美浦・小笠倫弘厩舎)なども上位進出を狙う。発走は15時45分。
【データ分析】
人気(過去10年のOP特別時代含むいちょうS)…1人気は[2-3-1-4]勝率20.0%、複勝率60.0%と並み程度。しかし1〜5番人気の人気馬が[10-10-8-22]複勝回収率108%と稀に見るレベルの人気決着傾向があるレース。6番人気以下の馬が[0-0-2-57]複勝率3.4%、複勝回収率24%とほぼ買いたくないような状態。過去10年間で5番人気以内の馬で3連複BOXを買い続けた場合255%を記録しているように、人気指向がめちゃくちゃ高いレース。
枠番(過去10年のOP特別時代含むいちょうS)…凡走が大半の6番人気以下の馬を除いた5番人気以内の馬は、1〜4枠だと[5-2-3-12]複勝率45.5%、複勝回収率72%。、5〜8枠だと[5-8-5-10]複勝率64.3%、複勝回収率135%と、外枠が有利な傾向がみられる。今年の馬場傾向にもよるが、過去の結果からみると外枠の人気馬を買う方向性で考えたい。
騎手(過去10年のOP特別時代含むいちょうS)…5番人気以内の馬に騎乗する騎手の東西別でみると、美浦所属の騎手が[8-9-7-15]複勝率61.5%、複勝回収率113%、栗東所属の騎手が[2-1-1-7]複勝率36.4%、複勝回収率88%と質量ともに関東騎手が圧倒している。特に横山典弘[3-0-0-0]勝率100.0%、複勝回収率470%と内田博幸[1-2-1-0]複勝率100.0%、複勝回収率162%が絶好調の成績。
◆アストラエンブレム
・血統診断/望田潤
ブライトエンブレムの3/4弟。母ブラックエンブレムは秋華賞馬で、Our Emblem≒ヘクタープロテクター2×2(Mr.Prospector,Numbered Account=プレイメイト,Damascusが共通)のニアリークロスを持ち、繁殖牝馬としても極めて魅力的な配合をしている。ダイワメジャーとの配合も、名配合のカレンブラックヒルには少し劣るが