天皇賞馬スピルバーグ、昨秋のマイルCSを制したダノンシャーク、皐月賞馬イスラボニータ、7歳にしてオーストラリアのGIを制したリアルインパクトとGI馬が4頭出走。その上、エイシンヒカリら他のメンバーも全てが重賞勝ち馬という豪華な顔ぶれとなった。秋のGI戦線を占う上で非常に興味深い一戦となりそうだ。出走を予定している主な有力馬は次の通り。
■10/11(日) 毎日王冠(3歳上・GII・東京芝1800m)
スピルバーグ(牡6、美浦・藤沢和雄厩舎)は昨秋の天皇賞でGI初制覇。後ろから瞬発力を生かすタイプで、東京コースで馬券圏内を外したのは3歳時の日本ダービーだけと相性は抜群。目標は先だろうが、ここでも無様な競馬はできないところ。
エイシンヒカリ(牡4、栗東・坂口正則厩舎)は左回りでは直線外に逃げる癖のある馬だが、2回目の前走では大きな進歩を見せていた。3度目となる今回は更に前進が見込める。まだまだ底を見せていない馬で、このメンバー相手にどれだけやれるか大いに楽しみがある。
アンビシャス(牡3、栗東・音無秀孝厩舎)はプリンシパルSを勝ちながら、日本ダービーはパスしてラジオNIKKEI賞に臨み3馬身半差の完勝。このくらいの距離では世代屈指の切れ味を持つ馬で、古馬相手にどれだけ通用するかが楽しみ。
その他、条件適性が高そうなイスラボニータ(牡4、美浦・栗田博憲厩舎)、GIは勝っていないが能力は引けを取らないヴァンセンヌ(牡6、栗東・松永幹夫厩舎)、今年はオーストラリアのGI制覇と衰えを見せないリアルインパクト(牡7、美浦・堀宣行厩舎)、昨秋のマイルCS覇者ダノンシャーク(牡7、栗東・大久保龍志厩舎)、札幌記念を制したディサイファ(牡6、美浦・小島太厩舎)、重賞6勝の実績が光るクラレント(牡6、栗東・橋口弘次郎厩舎)辺りも差はない。発走は15時45分。
【データ分析】
人気(過去10回)…1人気は[2-2-1-5]勝率20.0%、複勝率50.0%とあまり信頼はできない。1〜5番人気が[6-5-4-35]複勝率30.0%、複勝回収率61%とやや不振傾向で、6〜10番人気が[4-3-5-38]複勝率24.0%、複勝回収率126%と高い回収率。11番人気以下が[0-2-1-34]複勝率8.1%、複勝回収率104%と芝中距離の一線級が出てくるレースだが、どちらかというと波乱傾向の方が強めのレース。
枠番(過去10回)…1〜4枠発走の馬が[5-5-6-45]複勝率26.2%、複勝回収率150%と好成績。5〜8枠が[5-5-4-62]複勝率18.4%、複勝回収率54%と回収率では3倍ほどの差がついている。7〜8枠が[2-1-2-36]複勝率12.2%、複勝回収率30%とより外の枠の馬が不利なレース。基本的にはより内めの枠から馬券検討に入りたいところ。
前走クラス(過去10回)…前走がGIだった馬は[6-6-3-38]複勝率28.3%、複勝回収率101%とやや好成績。その際は馬番が1〜7番の馬が[4-6-3-15]複勝率46.4%、複勝回収率163%と軸としても優秀な成績。対する8番以降の馬が[2-0-0-23]複勝率8.0%、複勝回収率32%とかなり不振で、実力馬でも枠の内外で扱いを変えて臨みたい。
◆アンビシャス
・陣営コメント/音無調教師
「前走(ラジオNIKKEI賞1着)は折り合って運べたし、強い内容でした。レース後は放牧に出してリフレッシュさせましたが、順調に夏を過ごしていい状態で戻ってきてくれました。1週前追い切りはジョッキー騎乗で感触を確かめてもらったが