毎日王冠、京都大賞典の両レースは“荒れるときは荒れる”
今週は、だいぶ雑な話ではあるが、毎日王冠と京都大賞典をいっしょくたに考えてみようと思う。この両レースは同一週に行われるというだけでなく、全馬均等買い時の回収率(過去10年、以下同様)が毎日王冠は単複とも97%、京都大賞典は単193%・複108%と高い水準にあることも共通している。それだけ荒れるときは荒れる、というレースなのである。
この2レースに出走する馬をグループ分けするとき、まず思いつくのは休み明け組とそうでない組だ。夏を休養にあてた一流馬と、夏競馬も走っていた馬の2グループである。
当然夏休み組=格上組のほうが強いことは強いのだが、単純に「中13週以上」という条件で切ると、勝率9.9%・複勝率27.5%。全馬平均が勝率8.0%・複勝率24.0%だから、高いことは高いが極端な差ではない。
やはり同じ夏休み組でも、前走GI組とそうでない組は分けて考える必要がある。中13週以上かつ前走GIというグループを作ると、勝率11.5%・複勝率31.0%で差はさらに広がる。逆に言うと、GI以外のレースから休み明けで来る馬はやや価値が落ちるということでもある。
面白いことに、この「GI→毎日王冠or京都大賞典」というグループは、回収率も単195%・複103%で高い。お察しの通り13年京都大賞典ヒットザターゲットや12年毎日王冠ジャスタウェイが効いているのだが、他にも好配当を演出した馬はいる。単勝10倍以上で馬券に絡んだ馬が10頭、つまり年イチでどちらかのレースには登場するペースだから、狙えないことはない。
前走GI組は、GIを勝ってきた馬こそさすがに[2-3-0-5]と強さを見せているが、前走GIで2〜3着だった馬は[0-2-0-6]と意外に強くない。ちなみに前走6着以下馬は[3-5-4-39]で複勝率こそ23.5%だが、穴馬はこのグループが多いので回収率は単377%・複155%だ。
今年の該当馬は毎日王冠に4頭、京都大賞典に3頭。軸にするのは勇気がいるケースもあるが、ヒモには迷わず入れてよいと思う。