ハーキュリーズは「人間の言うことをちゃんと聞いてくれる利口な馬」
10月28日(水)に行われる埼玉新聞栄冠賞(浦和・1900m)には、今年の東京ダービー馬ラッキープリンス(南関東クラシック二冠目)と羽田盃馬ストゥディウム(南関東クラシック一冠目)が出走。南関東生え抜き2頭ですが、これからを担っていく存在だけに、初古馬相手にどんな走りをするんだろうと興味が注がれます。
ここでは、ディープインパクト産駒のハーキュリーズが中央からの移籍初戦を迎えます。南関東のリーディング・小久保智厩舎に仲間入り。
「基本的には大人しい馬ですが、乗り込んできてピリッとしてきました。おっとりしていても、追い切りをするときは全然違いますね。カイバの食いはいい方ではないですが、だんだん実になり始めてきました。もっと増えてきてもいいと思っています。何よりも無事に、これから一緒に頑張りたいです」と担当の浦志光輔厩務員。

浦志厩務員が乗って最終追い切り前の運動中
余談になりますが、浦志厩務員はこの世界に入る前はテレビ局でADさんをしていたという変わり種。
さて、ここまでじっくりゆっくりと馬に合わせながらトレーニングを積んできたそうです。10月23日に浦和競馬場で最終追い切りが行われ、東京ダービー馬ラッキープリンスとの豪華な併せ馬。

浦和競馬場で東京ダービー馬ラッキープリンス(青メンコ)と豪華な併せ馬でした
ハーキュリーズはレースでもコンビを組む岡田大騎手が騎乗。ラッキープリンスの外からきれいに馬体を併せる形で進めていき、最後は気合いをしっかり入れられて半馬身ほど出たところがゴール。(時計は専門紙さんでご確認をよろしくお願いします!)
「終始楽な手応えで、ステッキを入れる前から伸びてくれました。人間の言うことをちゃんと聞いてくれる利口な馬で、やっぱりいいモノは持っているなぁって思います。跳び自体はダートも問題はない感じがしますが、砂をかぶることになったらどうかということですね」と騎乗した岡田騎手。
浦和競馬場はこの開催から本馬場の砂の全面入れ替えを行いました。これまで同様に青森県六ケ所村の海砂で、砂厚は9センチから10センチほど。この開催の時計面はチェックしたいです。
今回ハーキュリーズの応援で初めて浦和競馬場にいらっしゃる方もいるかもしれませんが、浦和競馬場は南関東4場の中で一番ノスタルジックな雰囲気を楽しめます。南浦和駅から無料バスもバンバン出ているので便利ですよ。
11月3日(火・祝)にはダート競馬の祭典JBCが行われます。1日にJpn1が3つ!!!TCKのイメージキャラクター・斎藤工さんと剛力彩芽さんも来場し、豪華すぎる1日です。イベントなどの詳しいことは大井競馬場のホームページをご覧ください。
ゴールスキーは「乗り味は最高」
南関東競馬ファンにとっては翌日4日(水)に行われるマイルグランプリ(大井1600m)も非常に熱くなるレースで、現在マイル重賞3連勝中の生え抜き馬ソルテがスタンバイしています。
そこから始動予定なのが、2014年根岸Sの覇者で、芝とダートで通算8勝を挙げているゴールスキー。そもそも10月13日の韓国馬との交流戦・準重賞のインタラクションカップ(大井1200m)に名前があったんですが、右トモのざ石のために出走取消。レース前日の調教を終えた後にハ行、幸いなことに軽かったそうなので、その後はマイルグランプリに矛先を切り替えたそうです。
担当の赤井繁厩務員は兵庫の元騎手で、厩務員としては桜花賞馬イチリュウなどを手掛けています。「(ゴールスキーは)流れるように走るというか、乗っていても疲れないし、乗り味は最高だね。パワーもすごすぎる」と褒めています。

今年8歳ですが、目をクリクリさせていてかわいらしい

馬房から出して頂くと、ビカビカと輝いている馬体も印象的でした
ただ、こんな一面もあるそうで……。馬房の中でボロをすると、それを踏んだり、寝て体に押し付けちゃうそうです。厩務員さんたちが担当馬の馬房をきれいにしてあげるのは基本ですけど、ボロ拾いはいつも以上にこまめに行っているそうですよ。ゴールスキーは細かいことをあまり気にしないタイプなのかな(笑)。
ハーキュリーズもゴールスキーも転厩初戦なのでやってみないとわからない部分もありますが、今後につながる競馬を見せて欲しいと思います。新天地の南関東でどんな存在感を示していくのでしょうか。
話は尽きませんが、今日のところはこの辺で。次は11月9日(月)にお会いしましょう!