【栗東】
◆フォーアライター(牡、父ハービンジャー、母デグラーティア、栗東・宮本博厩舎)
母は現役時代に同厩舎で管理され、3連勝で小倉2歳Sを制覇。その後は阪神JFや桜花賞に駒を進めたが、結果は出ず、最終的には芝1200mで4勝という成績。これに父が中長距離に適性があるハービンジャーなので、本馬の距離適性について頭を悩ませるところだが、宮本博調教師は「短いところではないと思うので、まずはマイルを使ってみます」ということで、10月31日(土)京都芝1600mでのデビューを予定。
すでに10本を超える追い切り本数を消化しており、10月8日には新馬勝ちしたボールライトニングと併せ馬を行っている。「ボールライトニングの併せ馬のパートナーを務めるという役割だったので、遅れましたが、追っていれば同入していたと思いますよ。ここまで十分すぎるくらい乗り込んでいるので、初戦からの気持ちです」と同師。なお、鞍上は浜中俊騎手を予定している。
◆プロジェクト(牡、父ハービンジャー、母ブリリアントベリー、栗東・音無秀孝厩舎)
半兄カンパニー(父ミラクルアドマイヤ)は同厩舎で管理され、2009年に天皇賞(秋)、マイルCSとG1を連勝。2004年アルゼンチン共和国杯を制した半兄レニングラード(父トニービン)も同厩舎で、音無秀孝厩舎を支えてきた血統といってもよい。
9月5日にノーザンファーム天栄から栗東へ入厩し、毎回坂路での併せ馬を行っているが「目立って速い時計は出ない」と音無秀孝調教師。「時計が出ないからといってこのまま調教ばかりやっていても仕方ない。もう中身は出来ているからね。予定通り、11月1日(日)東京芝1800mを福永祐一騎手でデビューします」と同師。
◆オースミハナチャン(牝、父ハーツクライ、母オースミリンド、栗東・宮本博厩舎)
母の初仔ナリタジューン(父フジキセキ)から、ずっと宮本博厩舎で管理されているゆかりの血統。ナリタスプリング(父フジキセキ)はダートで5勝を挙げている。
本馬は9月にゲート試験に合格した後、坂路とCWを併用しての仕上げ。10月22日はCWで新馬エクロジオンと併せて同入。「レースで騎乗予定の小牧太騎手に跨ってもらいました。感触は掴んでもらいましたし、ダートは走る血統なので」と宮本博調教師。10月31日(土)京都ダート1800mでデビュー予定。
◆ダノンスパーク(牡、父ヴィクトワールピサ、母スターアイル、栗東・音無秀孝厩舎)
半兄は2014年NHKマイルCを制したミッキーアイル(父ディープインパクト)なので、芝適性の高いスピードタイプをイメージしがちだが「タイプは全然違う」と音無秀孝調教師。確かに半姉ヨゾラニネガイヲ(父アドマイヤムーン)はダートの短距離馬だったので、父によってタイプが変わってくるのかも知れない。
厩舎にしては珍しくCWでの追い切りが続いているが、10月15日はラストは止まったものの、6F80.3秒とスピードを見せる追い切り内容。10月21日は前半ゆっくり、後半しっかりの追い切り内容になって、余裕ある動き。追い切り本数を考えても、十分に力を出せる態勢は整っている。デビュー戦は10月31日(土)京都ダート1800mを松若風馬騎手で予定している。
【美浦」
◆アーチキング(牡、父Archarcharch、母Profitability、美浦・木村哲也厩舎)
アメリカのバレッツセールで購買され、シルクホースクラブで追加募集された。Arch産駒の父は米G1・アーカンソーダービー(ダート9F)を勝っている。3代母は米G1を3勝。一族からは現1600万下で活躍中のノウレッジ(新潟2歳S2着)が出ている。「トレーニングセールの出身。米国産馬らしく、いかにもダートに向きそう。ウッドチップコースでもしっかりと動けているし、ひと追い毎に良くなってきている。まだ体質的に緩いところがあるけど、いいモノはありそう」と木村哲也調教師。10月31日、東京のダート1400mをクリストフ・ルメール騎手で予定している。
◆ネバーリグレット(牡、父ダイワメジャー、母グッドゲーム、美浦・木村哲也厩舎)
母は米G3・ヴァリーヴューS(芝8・5F)の勝ち馬。兄姉は期待ほどの結果を残せていないが、「いかにもダイワメジャー産駒らしい雰囲気があるし、気持ちの面や動きは少しずつ良くなってきている。ちょっと不器用なところがあるけど、そのあたりが成長してきてくれれば…」と木村哲也調教師。10月31日、東京の芝1400mをクリストフ・ルメール騎手で予定している。
◆ベアインマインド(牝、父ディープインパクト、母ウルトラブレンド、美浦・加藤征弘厩舎)
昨年のセレクトセールに上場され、6800万円で落札された。母は米G1・クレメント.ハーシュS(AW8.5F)を勝っている。先週の追い切りではGIウイナー(ジャパンダートダービー)のノンコノユメを追走して併入と時計以上の負荷をかけた。「いかにもディープインパクト産駒の牝馬らしいタイプ。素軽い反応で身のこなしがいいし、心肺機能も高そう」と加藤征弘調教師。11月1日、東京の芝1600mをクリストフ・ルメール騎手で予定している。
◆ルフォール(牝、父キングカメハメハ、母レクレドール、美浦・堀宣行厩舎)
サンデーサイレンス産駒の母は重賞2勝(ローズS、クイーンS)。京成杯を勝ち、菊花賞(6着)に出走したベルーフの半妹にあたる。近親には伯父のステイゴールドをはじめ、ショウナンパンドラ、ドリームパスポート、ラウンドワールドなどの活躍馬が並ぶ。先週の追い切りはウッドコースで強めに負荷をかけ、ひと追い毎に態勢が整ってきた。「牝馬で真面目な性格だし、ためて切れそうな感じがあります」と厩舎サイド。11月1日、東京の芝1600mを福永祐一騎手で予定している。