目下3連勝で、その内容もレースごとに強くなるラブリーデイがGI・2勝目に王手をかける。対抗する他馬も、左回りも完全に克服したエイシンヒカリ、好パートナーを得たショウナンパンドラ、3歳馬サトノクラウンと好メンバーが揃った。出走を予定している主な有力馬は以下の通り。
■11/1(日) 天皇賞・秋(3歳上・GI・東京芝2000m)
ラブリーデイ(牡5、栗東・池江泰寿厩舎)は今年だけで重賞を5勝。前走の京都大賞典はいつもと違い内を突く展開になったが、それでもきっちりと伸びて突き抜けた。正に本格化した様だ。距離短縮はプラス材料で、左回りも問題ない。ここも当然上位争いに持ち込んでくるだろう。
エイシンヒカリ(牡4、栗東・坂口正則厩舎)は初めての左回りだった昨秋のアイルランドTで外へ大きくヨレてしまったが、その後は徐々に修正。鞍上もピッタリの様で、前走は全くそんなところも見せずに逃げ切った。元々能力が高い馬だが、悪癖も修正できたことでGI制覇まで見えてきた。
ショウナンパンドラ(牝4、栗東・高野友和厩舎)は池添謙一騎手の手が合ったこともあり、前走のオールカマーでは目の覚めるような末脚を披露。牡馬の一線級が相手でもと思わせる走りを見せた。距離もちょうど良く、ここも当然期待がかかる。
サトノクラウン(牡3、美浦・堀宣行厩舎)はダービー以来のレースとなるが、予定通りのローテーションだけに問題は無さそうだ。距離短縮はプラス材料で、斤量も有利。好走が期待できそうだ。
その他、一叩きされて上積みが大きい昨年の覇者スピルバーグ(牡6、美浦・藤沢和雄厩舎)、堅実に走り崩れないディサイファ(牡6、美浦・小島太厩舎)、前走で復活の兆しが見えたイスラボニータ(牡4、美浦・栗田博憲厩舎)、本来の脚を溜める形なら差はないヴァンセンヌ(牡6、栗東・松永幹夫厩舎)辺りも上位争いの候補。発走は15時40分。
【データ分析】
人気(過去10回)…1人気は[3-3-2-2]勝率30.0%、複勝率80.0%とやや高めの成績。1〜5番人気が[8-7-7-28]複勝率44.0%、複勝回収率81%、6〜10番人気が[1-3-2-44]複勝率12.0%、複勝回収率76%。11番人気以下が[1-0-1-72]複勝率2.7%、複勝回収率31%と人気決着傾向が高めなレース。
前走脚質(過去10回)…前走の上がり3Fが3位以内の末脚を発揮した馬が[5-4-6-52]複勝率22.4%、複勝回収率105%と好調。4位以下の馬[5-5-4-87]複勝率13.9%、複勝回収率29%を大きく引き離す。ラスト3Fが3位以内の馬の中でも、馬番が1桁の馬[4-3-3-22]複勝率31.3%、複勝回収率137%と2桁の馬[1-1-3-30]複勝率14.3%、複勝回収率75%では一桁の馬が内を通ることができる分有利な印象。
性別(過去10回)…牡馬とセン馬が[7-7-8-136]複勝率13.9%、複勝回収率44%、牝馬が[3-3-2-8]複勝率50.0%、複勝回収率193%と牝馬の成績が極めて高い。牡馬・セン馬の場合は、8番人気以下だと[0-0-0-99]複勝率0.0%と人気薄で激走するのは牝馬だけというデータが出ている。
◆エイシンヒカリ
・陣営コメント/坂口調教師
「前走(毎日王冠1着)はこの馬のリズムでうまく運ぶことができました。まっすぐに走れていましたし、もう左回りも問題ないでしょう。レース後はすぐに馬体も回復しましたし、疲れた感じはありません。いい状態で来ていますが、今回はメンバーが強くなりますし、58キロの斤量も初めて。いろいろとクリアしなければならない課題はありますが、今回も自分の競馬に徹するだけです」
・一週前調教診断/井内利彰
毎日王冠では自分の形で後続をきっちり封じて重賞2勝目。気性的に休み明けから動けるタイプなのは間違いないが