ハンデ重賞の基本として押さえておきたいデータ
今週はGIがひと休み。関東はハンデGIIのアルゼンチン共和国杯がメインとなる。
ハンデ重賞を予想する際に私がよく出すデータが、前走からの斤量増減別成績だ。多くの場合は「前走から斤量増の馬が良い」という結論になり、前走から斤量減の馬はグループとしての成績が劣ることが多い。
ただ、ハンデ重賞において前走から斤量が減るのにはいくつかのパターンがある。ひとつは、オープンに昇級してきてハンデ重賞に出る場合。ふたつめは、前走もハンデ重賞で、持ちハンデが切り下げられた場合。みっつめは、前走が別定戦などで、そこでの斤量より持ちハンデが軽い場合。
ひとつめは昇級が絡むので横に置くとしよう。ふたつめは、かなり苦戦が続いているケースがほとんどである。中央競馬のハンデは、上がりやすいが下がるには時間がかかる。近況が良くないグループなので、成績が悪いのは当然だ。
ではみっつめのグループはどうか。これはレースの斤量条件のアヤによるものだから、場合によっては走ってもよさそうなものだ。
そこで今回はこんな条件に合う馬を調べてみた。
・出走したレースが古馬の芝ハンデ重賞(距離不問)
・その前走はGIIかGIIIで、ハンデではない芝重賞
・出走レースが2005年以降
対象馬はのべ907頭。その斤量増減別成績は、
前走はGIIかGIII、古馬の芝ハンデ重賞(距離不問)に出走した斤量増減別成績
やはり斤量減組は分が悪い。ハンデ重賞では背負うこと承知で向かってくる馬や、前走勝ってハンデが上がる馬のほうが良く、「ハンデ戦ならなんとか…」という馬はあまり良くないということだろう。実際、斤量減グループを前走着順別に見ると、前走着順の悪いグループが勝率、複勝率だけでなく回収率でも足を引っ張っている。
アルゼンチン共和国杯はハンデといってのGIIである一方、前走条件戦組も挑戦してくるような特殊なレース。すべてこのまま適用できるわけではないかもしれないが、しかしハンデ重賞の基本として押さえておきたい。