◆今秋からは実戦を想定して多頭数入れを行っている堀厩舎 先週、落馬事故で福永騎手が欠場を余儀なくされた。
いま新馬で乗る馬のクオリティが一番高い騎手であり、今週以降の新馬戦に及ぼす影響も大きい。クラブ馬などで既に福永騎手予定とアナウンスされていたケースもあるだろう。私の同級生馬主、丸山担オーナーのエマノン(牝/父ハーツクライ・母ピラミマ)も11月15日の京都芝1800mを福永騎手で予定していたのだが、シュタルケ騎手に変更となった。
このような状況なので、今回はいつもと趣向を変えて、騎手にスポットをあててみたい。
まずは2歳新馬戦における成績。2010年以降の5年+αで2歳新馬戦限定のリーディングを作ると、福永騎手が1位。勝率・複勝率も最上位クラスだ。
該当条件100騎乗以上で勝率・複勝率とも福永騎手を上回るのはルメール騎手だけ。勝率だけ上回る騎手はおらず、複勝率だけ上回るのは四位、岩田、M・デムーロ(騎乗停止中)、川田の各騎手。
これらの騎手は各新馬戦で既に騎乗馬が決まっているだろうから、福永騎手予定のところからスイッチして……という話にはならない。ただ、勝ち頭が抜けることで、他馬に乗る身として一番有利になりそうな面々である。
福永騎手からのスイッチとなると、実際の乗り替わりデータを見て想像するしかない。乗り替わりは2歳戦だけに限定しているとサンプルが少なくなりすぎる。そこで、2010年以降に福永騎手が乗った馬について、その次走乗り替わりで乗って成績が良い騎手をピックアップしてみよう。
こちらは「もともと馬が決まっていたであろう騎手」では意味がないので、代打起用がありそうな騎手(基準は私の独断)ということでいくと……

2010年以降、福永騎手から次走乗り替わって成績が良い騎手
勝率12%以上or複勝率30%以上で選ぶとこんなところ。本当は福永→藤岡兄の乗り替わりがけっこう良いのだが、こちらも負傷中ということで仕方ない。
乗り替わりと「新馬で代打騎乗」は別モノではあるが、想像するにも手がかりはこれくらいしかないので……。
ただ、既にデビューし前走で福永騎手が乗っている馬が2歳戦に出てくる場合はそのまま参考になる。また、既デビュー馬の乗り替わりならもっとリーディング上位の騎手が該当することもある。そちらでは戸崎、ルメール、M・デムーロ、四位、内田博、川田、岩田……と、まあ、意外性はない面々がデータ上も結果を残している。