◆このところ事情が変わりつつある“西高東低”
現在、未勝利戦や500万条件では自ブロック制が導入されており、フルゲート割れしない限り他ブロックのレースには出走できない。ただ、新馬戦については制限がないので、以前と前提条件は同じである。
一方、競馬の世界では西高東低が言われて久しく、関西の新馬が関東に遠征してデビューすると、好結果を出すことが多かった。私自身も馬券戦略としてその点を重視していたのだが、このところ事情が変わりつつある。
新馬戦が一発勝負になった2003年以降、東京・中山の新馬戦に出走した関西馬を対象に話を進めていこう。その2003年当時、わざわざ東まで下ろしに来る関西新馬はほとんどおらず、年間で[0-2-1-2]だった。
2007年あたりから東京・中山の新馬で関西馬が活躍する傾向が増し、勝率では2007年から26.3%→17.4%→18.5%→19.2%→20.0%→20.6%(2012年)と高いレベルで推移してきた。この2007〜2012年を通算すると勝率20.1%・複勝率44.4%である。
ところが2013年には勝率15.1%・複勝率34.9%、2014年は勝率12.4%・複勝率28.1%とこの数字が下がってきた。そして今年は先週までで勝率9.0%・複勝率24.4%。極端に成績が落ちている。
新馬戦で単勝10倍未満に推された馬に限定しても、2007〜2014年の通算が勝率25.2%・複勝率52.4%に対し、今年は[5-3-7-21]で勝率13.9%・複勝率41.7%。当然ながら回収率も単53%・複69%と低迷している。
この結果は、関東馬の復権を暗示するものなのだろうか。もしこのようなデータが各所から得られるようなら、来年のドラフトでは関東馬を狙う価値が増すことになる。