準OP勝ちから臨むフォローハートに期待/クイーン賞
◆ここからが来年に向けての新たな戦い。新興勢力をどう評価するかがポイント
ダート牝馬路線はJBCレディスクラシックが一区切りで、ここからが来年に向けての新たな戦い。今回もいかにもそのようなメンバーで、JRA勢の既存勢力はトロワボヌールだけ。ほか3頭の新興勢力をどう評価するかがポイントになりそう。
いきなり話は逸れるが、チャンピオンズCのサンビスタには驚かされた。展開の助けがあったにしても、ホッコータルマエとほぼ同じような位置を追走しながらの差し切り。JBCレディスクラシックではホワイトフーガに5馬身差をつけられて2着に敗れながら、牡馬一線級とのGIであっと言わせるとは。角居調教師といえば、桜花賞で2着に負けたウオッカがなんでダービーに出るの? と思って唖然とさせられたことがあったが、まさにそのときのことを思い出した。
実績でいえばもちろんトロワボヌールで、しかも今回は得意の左回りに戻る。とはいえダート牝馬線戦では、ダートの準オープンで勝った馬は、そのまま地方の牝馬ダートグレードで通用、というのがぼくの持論。もちろんサンビスタや、その前のワイルドフラッパー、ラヴェリータあたりになるともう一段階上のレベルになるのだが、そのクラスがいなければ、準オープン勝ちの実績で十分に通用する。まして今回はハンデ戦。ゆえに、準オープンを勝って、トロワボヌールよりハンデが2.5kg軽いというフォローハートが本命。ひとつだけ不安なのは左回りが初めてということ。こればかりはやってみなければわからない。
連軸という意味での中心なら、このレース連覇のかかるトロワボヌールのほうが堅実かもしれない。昨年のJBCレディスクラシック以降、地方のダートグレードのみを走って、3着以内を外したのは今年1月のTCK女王盃のみという成績。今回、他馬より2.5kg以上重いトップハンデ56.5kgとはいえ、56kgは何度か経験して、実際にスパーキングレディーCを勝っている。
パワースポットは昨年7月以降ずっと芝を使われているが、ダートの準オープンでも2着という実績。ここ2戦は2桁着順だが、ともに勝ち馬から1秒以内の着差なら、実力的にも劣るところはない。追い込み一辺倒のこの馬で、初騎乗の岩田騎手がどこから仕掛けるのかということにも注目したい。
フルゲートにはなったものの、地方勢で可能性があるとすればノットオーソリティ。JBCレディスクラシックでは3着のトロワボヌールから1秒1差の6着。今回トロワボヌールと4.5kgのハンデ差なら着差はもっと詰まるはず。トロワボヌール以外の中央馬にはいずれも未知数な部分があるだけに、馬券的な妙味はこの馬。
古馬との対戦も、ダートも初めてなるディアマイダーリンは、53kgというハンデでどこまでやれるか。ここでいきなりという場面はちょっと考えづらい。
◎フォローハート
◯トロワボヌール
▲パワースポット
△ノットオーソリティ
△ディアマイダーリン